暦の上では冬が始まる11月。寒さが厳しくなるこの季節には、スリルを求めて暖かい場所へ旅に出る人が多くなる。ここでは、11月におすすめの海外旅行先を紹介しよう。メキシコシティで味わえる骸骨の砂糖菓子から、チェンマイでの祈りまで、さまざまな体験が待っている。
死者の魂が帰ってくるとき
11月2日 メキシコ、メキシコシティ
「死者の日」のメキシコシティは、あざやかな色に包まれる。ユネスコの無形文化遺産にも登録されている死者の日は、アステカ文明とカトリックの伝統が組み合わされた祝祭で、この世を去った人々に思いをはせる日だ。マリーゴールドの花と家族の写真を飾る祭壇は「オフレンダ」と呼ばれ、死者とこの世にいる家族や友人とをつなぐ役目を果たす。
「死者のパン」と呼ばれる甘いパンには、アニスの種が使われることが多く、パン生地で作られた骨や骸骨が飾られる。人々は派手なコスチュームをまとってパレードやパーティに繰り出す。(参考記事:「心温まるメキシコのガイコツ菓子」)
テキサスでドイツ南部の伝統を堪能
11月1〜10日 米国、テキサス州ニューブラウンフェルズ
「ひとつ星の州」と呼ばれる米国テキサス州。サンアントニオから車で40分ほどの場所にあるニューブラウンフェルズは、テキサス共和国時代に入植地を探していたドイツ人貴族によって築かれた町で、今でも米国でもっとも古いドイツ系米国人コミュニティであり続けている。
年に一度行われるヴルストフェストという祭典では、遊園地の乗り物に乗ったり、ザワークラウトというキャベツの漬物と一緒に供されるソーセージやシュニッツェルという肉料理、ジョッキになみなみと注がれたビールなどのドイツ由来の品々を味わったりして、地元の人々が旅行者とともにバイエルンの伝統を祝い合う。(参考記事:「歌や小説にもなった、ドイツ人が愛してやまない料理とは」)
おすすめ関連書籍
予想を裏切る、驚きの瞬間!どのページにも、驚きと喜びが詰まっていて、刺激を与えてくれる。永久保存版の写真集。 〔全国学校図書館協議会選定図書〕
定価:2,750円(税込)