地球似の系外惑星を2つ発見、生命存在の可能性

わずか12光年先、ティーガーデン星の「ハビタブルゾーン」を周回

2019.06.21
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ティーガーデン星のイラスト。約12光年先にある、とても光の弱い赤色矮星だ。年老いた暗い星だが、天文学者らによると、「ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)」と呼ばれる範囲を2つの惑星が周回しているという。(ILLUSTRATION BY WALT FEIMER, NASA)
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 地球からわずか12光年しか離れていない小さな年老いた星の周りで、地球サイズの岩石惑星を2つ発見したと、天文学者のチームが6月12日付けで学術誌「Astronomy & Astrophysics」に発表した。いずれも液体の水が存在してもおかしくない軌道上にあるという。(参考記事:「隣の恒星に新たな惑星発見か、スーパーアース級」

 主星である恒星はティーガーデン星と呼ばれ、少なくとも80億歳だと科学者たちは推定している。太陽の2倍近くの年齢だ。したがって、その周囲を回る惑星もおそらく非常に古く、私たちが知るような生命が進化するのに十分すぎるほどの時間を経ている。そして今のところ、激しい振動や、こうした恒星がよく発生させるフレアの兆候はほとんどなく、ティーガーデン星はとても静かだ。(参考記事:「死にかけの星を回る惑星を発見、未来の地球か?」

 近くて静かなこの惑星系は、次世代の宇宙望遠鏡を使って地球外生命の兆候を探そうとしている天文学者には、とても魅力的なターゲットになるだろう。

「どちらの惑星も、生命が存在できる可能性があります」。論文の著者の1人で、スペイン宇宙科学研究所のイグナシ・リーバス氏はこう話す。「本当に生命が存在できる星なのか、ひょっとして既に存在しているのか、いずれ分かるでしょう」

近いけれど暗い星

 2つの惑星が周回する星の光はあまりにも弱く、2003年まで存在すら知られていなかった。発見者は、それまで検出からもれていた近くの暗い矮星を探そうと、天体のデータ一式を調べていたNASAの天体物理学者ボナード・ティーガーデン氏だった。

次ページ:「両手の小指を賭けてもいいぐらいです」

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