北米のアメリカナキウサギ(Ochotona princeps)は驚くほど耐久力に富み、気候変動による気温の上昇に適応しており、絶滅のおそれのない低危険種に分類されている。イエローストーン圏生態系で撮影。(PHOTOGRAPH BY DREW RUSH, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
[画像をタップでギャラリー表示]

 絶滅は自然な現象だ。結局のところ、かつて地球上に生息した生きものの90パーセント以上は、すでに存在していないのだから。

 とはいえ、この現象を人間が悪化させたのは確かだ。生息地の喪失、気候変動、侵略的外来種、病気の拡大、乱獲および狩猟などによって、われわれは自然に進行する種の絶滅を加速させている。(参考記事:「6度目の大絶滅。人類は生き延びられるか?」

「独自の生態学的役割を持つ種が、ごっそり失われようとしています」と、米デューク大学の保全生態学教授、スチュワート・ピム氏は言う。たとえば、ラッコやサメのような最上位捕食者の減少により、その生態系はバランスを失いつつある。

 日々絶滅する種は数十種類にのぼり、専門家によると、2万種以上の動植物が永久に失われる瀬戸際にあるという。既知の哺乳類の4分の1は絶滅の危機にある。

 世界的な種の減少を中心となって追跡調査しているのは「国際自然保護連合(IUCN)」だ。同団体は野生の種の状況を評価し、さまざまなデータを考慮したうえで、絶滅危惧生物をレッドリストとしてまとめている。

 そこで以下に、IUCNの種の絶滅に関する分類や、専門家がよく使う用語を解説しよう。

次ページ:「近絶滅種」「野生絶滅種」「地域絶滅種」「低危険種」

ここから先は「ナショナル ジオグラフィック日本版サイト」の会員の方(登録は無料のみ、ご利用いただけます。

会員登録(無料)のメリット

  • 1ナショジオ日本版Webの
    記事が全て読める
  • 2美しい写真と記事を
    メールマガジンでお届け

おすすめ関連書籍

PHOTO ARK 動物の箱舟

絶滅から動物を守る撮影プロジェクト

世界の動物園・保護施設で飼育されている生物をすべて一人で撮影しようという壮大な挑戦!

定価:本体3,600円+税

おすすめ関連書籍

PHOTO ARK 鳥の箱舟

絶滅から動物を守る撮影プロジェクト

色も姿も多様な鳥たちの写真約350枚、280種以上を収録。世界各地の珍しい鳥、美しい鳥、変わった鳥など、まだまだ知られていない鳥を紹介します。 ※バッジ付きは、日経BP SHOP限定です。

定価:本体2,600円+税