深海底を探査する国際コンペ、日本チームが準優勝

3年にわたる技術開発レース、無人探査機で自律的に海底地形を探査

2019.06.05
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「700万ドル・シェル・オーシャン・ディスカバリ・Xプライズ」で優勝を手にしたのは、14カ国の海洋科学者が参加した「GEBCO-日本財団」チーム。同チームが作製したSeaKIT(写真)と呼ばれる低コストの無人水上艇には、地球の海底をすばやく視覚化できるクラウドベースのデータ処理システムが搭載されている。(PHOTOGRAPH COURTESY, XPRIZE)
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 地球の海底地形は、まだ大半が地図になっていない。少なめに見積もったとしても、未知の海底は80パーセントにおよぶという。つまり我々は地形に関して、地球よりも月のほうがよく知っているくらいなのだ。

 この状況が、大きく変わりそうだ。非営利組織「Xプライズ財団」は5月31日、海底マッピング技術を競うコンペティション「700万ドル・シェル・オーシャン・ディスカバリ・Xプライズ」の優勝チームを発表した。このコンペティションでは、海底をより安全に、すばやく、安価に地図化する技術を3年前から競ってきた。最終的に目指すのは、すべての海底とその生物圏を地図化し、将来の探索や科学的発見につなげることだ。(参考記事:「解説:民間初の月面着陸失敗は「大きな前進」、グーグル・ルナ・Xプライズ」

 Xプライズの事務局長であるジョティカ・ヴィルマーニ氏は、こう述べている。「ガス・石油企業や米海洋大気局(NOAA)など海洋に関わるあらゆる団体が、共通の目標を目指して力を合わせています。その目標とは、だれもが利用できる海底地図を作ることです」

 同コンペティションには、世界中から、プロの設計グループ、商業探査団体、大学の研究室、高校生のチームなどを含む数十チームが参加した。競技における基本的な課題は、水深4000メートルの海底から高解像度の画像を送信し、複雑な海底地形図を生成できる自律型水中探査機(AUV)を開発することだ。

 これは一見、さほど難しくない課題のように思われるかもしれないが、水深4000メートルというのは、高い水圧、光のまったく届かない暗闇、冷たい水、好奇心旺盛なサメなど、機械にとって極めて過酷な環境だ。AUVはまた、完全に自律している必要がある。それはつまり、海岸から船も人の力も借りずに水に入り、収集したデータを人間の直接的な介入なしに送信する能力を持っていなければならないということだ。(参考記事:「海の無人探査ロボット開発者 JAMSTEC 石橋正二郎」

 驚くべきことに、複数のチームが、この条件を見事クリアしてみせた。

次ページ:2位は日本の「Team KUROSHIO」

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