本当はおぞましいアラジン、映画と原作どう違う?

物語の由来から中身まで、原作を知らない人には驚きの10トピックス

2019.06.08
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ディズニーによるリメイク版の『アラジン』(2019)では、極小スペースに暮らしながらも宇宙レベルのスーパーパワーを持つランプの精ジーニーを、ウィル・スミスが演じている。(COURTESY AF SRCHIVE, ALAMY)
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 大ヒットしたディズニー・アニメ映画『アラジン』が米国の劇場で公開されたのは1992年。貧しいけれど美しい心をもった孤児アラジンが、空飛ぶ魔法の絨毯に乗り、ランプの精に助けられ、独立心旺盛なお姫様と出会う大冒険の物語である。名作となったこの映画は、ブロードウェイでミュージカル化もされ、さらに実写版のリメイク作品が先月、米国で公開された。だが、この映画のアラジンは一体どれくらい原作に忠実なのだろう? 物語の由来から中身まで、原作を知らない人には驚きの10のトピックスを紹介しよう。(ザ・ウォルト・ディズニー・カンパニーはナショナル ジオグラフィックパートナーズの主要株主です)(参考記事:「ウォルト・ディズニーと『ナショナル ジオグラフィック』」

1. アラジンは多くの物語の中の1つ

 ご存じの人も多いだろうけれど、まず『アラジン』は、何百年と読み継がれてきた説話集『千一夜物語』または『アラビアン・ナイト』に登場する「物語の中の物語」だ。ヒロインのシェヘラザードは、結婚した翌日には妃を殺してしまう恐ろしい王に嫁いだ娘である。命を長らえるため、彼女は夜ごと、夫にお話を語って聞かせる。その中の1つが『アラジンと魔法のランプ』だ。そして、いつも結末は話さずに、また今度、と約束するのである。続きが気になって仕方がない王は、なかなかシェヘラザードを殺すことができないのだった。よく知られている物語としては、『アラジンと魔法のランプ』のほかにも、『船乗りシンドバッドの冒険』や『アリババと40人の盗賊』などがある。

『千一夜物語』またの名を『アラビアン・ナイト』の原作では、シェヘラザードは寝る前に物語を聞かせて夫の心をつかむ。(COURTESY AF SRCHIVE, ALAMY)
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2.『アラビアン・ナイト』だけど、アラブだけじゃない

 この説話集の起源は10世紀まで遡れるが、収められた物語の由来は、北アフリカ、アラブ、トルコ、ペルシャ、インド、そして東アジアまで様々である。例えば、947年、アラブの歴史家アル・マスウーディは、古代世界の各地から集められた物語をまとめたペルシャの『ハザール・アフサナ(1000の物語)』の存在を書き残している。その後、時代を下る中で、何世紀にも渡って読み継がれた説話集に、新しい物語や演出が加えられていった。

 1704年、フランスの学者アントワーヌ・ガランが、アラビア語版の写本をフランス語に訳し始めた。これにアレッポからやって来たハンナ・ディヤープという名のシリア人から聞いた物語がいくつも追加された。『アラジンと魔法のランプ』はその1つだ。

スター・ウォーズのロケ地ギャラリー 写真9点
イタリア、コモ湖 スター・ウォーズの舞台:惑星ナブー/エピソード3(PHOTOGRAPH BY BERTHOLD STEINHILBER, REDUX)

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