【動画】カメを叩き割って食べる野生のチンパンジー(解説は英語です)

 カメは、厚い甲羅で身を守る。だが、チンパンジーは、この防御を突破する方法を見つけた。カメを勢いよく木にぶつけて、甲羅を叩き割るのだ。

 アフリカ、ガボンにあるロアンゴ国立公園で、7匹のチンパンジーがリクガメの一種であるモリセオレガメの甲羅を叩き割って食べる様子が観察され、5月23日付けの学術誌「Scientific Reports」に論文が発表された。研究チームは5000時間を超える観察のなかで、この行動を何度も確認、群れの仲間とカメの肉を分け合う姿もよく見られたという。

 これは、チンパンジーが爬虫類を食べたという初の記録だ。また、捕食の方法も独特だと、論文の著者でドイツ、オスナブリュック大学の研究者シモーネ・ピカ氏は言う。

 カメを木の枝や幹にぶつけて叩き割る方法は、チンパンジーが道具を「叩きつける」技術と同じ部類のやり方だ。チンパンジーの「叩きつけ」は他にも知られており、石でクルミを叩き割ったり、シロアリのアリ塚を叩き壊したりする。(参考記事:「チンパンジーのあの「ナッツ割り」を見た!」

 それでも今回の叩きつけ行動は、重要な発見だ。「叩く行動は、極めてまれなのです」と英オックスフォード大学の霊長類学者リディア・ランツ氏は話す。なお同氏は、今回の研究には関わっていない。

 今回の発見は、チンパンジーがどうやってこれほど道具を使えるように進化したかを知る手がかりを与えてくれるかもしれないと、同氏は言う。例えばカメを叩き割った際に甲羅に残る物理的な痕跡を、ランツ氏ら研究者が調べられる可能性がある。

参考ギャラリー:引退した実験用チンパンジーたちの静かな「余生」 写真6点
米ルイジアナ州にある全米チンパンジーサンクチュアリ、通称「チンプ・ヘイブン」では、引退した実験用のチンパンジーが余生を送っている。(PHOTOGRAPH BY BRANDON WADE, AP IMAGES FOR THE HUMANE SOCIETY OF THE UNITED STATES)

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