滝はどうやってできるのか、形成メカニズムに新説

流れさえあれば自然にできる、初めて実証

2019.03.16
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
セブン・ティーカップスの滝。米セコイア国立森林公園のカーン川に流れ込むドライ・メドー・クリークにある。(PHOTOGRAPH BY MARIA GATES)

 滝はどうやってできるのか?

 これまで多くの科学者は、滝の形成には何らかの外部要因が必要と考えてきた。例えば、水が落ちる段差は、地震でできたのかもしれない。これは速いプロセスだ。一方、海面の上下や、異なる種類の岩が異なる速度で浸食されるなど、非常に遅いプロセスもあるとされてきた。(参考記事:「【動画】ハワイで「溶岩の滝」が海へ、圧巻の光景」

 しかし、3月13日付けで学術誌「ネイチャー」に発表された論文によると、そうした劇的な変化や外からの力は必ずしも必要ないのだという。川の流れさえあれば、川底が1種類の岩でできていたとしても、岩盤が削られて急勾配ができ、自然に滝が形成されることが示唆された。

「ひとりでに出来ることもあるんだ」

「これまでは地質や滝の情報から地球史上の変化を読み解けるとされてきましたが、新たな形成メカニズムによってそう考えるのは難しくなります」と、今回の論文の著者ジョエル・シャイングロス氏は話す。同氏は現在、米ネバダ大学リノ校の助教を務めている。

 今回の研究はまだ予備段階で、研究室レベルでのシミュレーションに過ぎないと同氏は注意をうながす。ただし、科学者が地形の浸食の要因を解釈する際には、これまでのやり方を見直す必要があると同氏は言う。(参考記事:「南極を流れる不気味な「血の滝」、謎を解明」

「この論文は、まるで『ちょっと待つんだ、みんな。これらの地形は、必ずしも何かの外部要因や局所的要因で作られたわけじゃない。ひとりでに出来上がることもあり得るんだ』と言っているようです」と、今回の研究には関わっていない米アイダホ州立大学の地形学者ベン・クロスビー氏は話す。

ギャラリー:世界の美しい滝 写真28点(画像クリックでギャラリーへ)
アイスランドで最もフォトジェニックなキルキュフェットル山。手前に滝が落ちる。(PHOTOGRAPH BY ALESSANDRO MARI, NATIONAL GEOGRAPHIC YOUR SHOT)

次ページ:実験室で滝を作ってみた

ここから先は「ナショナル ジオグラフィック日本版サイト」の
会員の方(登録は無料のみ、ご利用いただけます。

会員登録(無料)のメリット

  • 1ナショジオ日本版Webの
    記事が全て読める
  • 2美しい写真と記事を
    メールマガジンでお届け

おすすめ関連書籍

ここでしか見られない 感動する風景!

一目見れば忘れられない、心を揺さぶられる風景がある。そんな地球の瞬間を130点以上集めた、永久保存版の写真集。

定価:本体2,500円+税

  • このエントリーをはてなブックマークに追加