車では入れない オランダの可愛らしい水の村

絵のように美しい水の村 「オランダのベニス」と呼ばれるヒートホールン 

2019.02.12
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オランダ、ヒートホールンの水路を往復するボート。泥炭でできた小さな島々が橋で結ばれ、村には車が通れる道はない。(PHOTOGRAPH BY VIJESH KUMAR RAJU, NATIONAL GEOGRAPHIC YOUR SHOT)
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 オランダ北部の小さな村、「オランダのベニス」とも呼ばれるヒートホールン。その静けさは、夢のようだ。この静寂には理由がある。車が見当たらないからだ。実は、この地区には車道がない。だから、車が通り過ぎる音は聞こえない。 (参考記事:「“アジアのベニス”から運河が消える日」

 住民や旅行者は、ボートや自転車、あるいは歩いて泥炭でできた橋で結ばれた小さな島を移動することになる。迷路のような水路にかかる橋を渡ったりかやぶき屋根の農家を見たり、一人で自由に散策しよう。 (参考記事:「今年の旅行はどう変わる? 専門家が注目するトレンド」

「ヒートホールン」という名の由来を紹介しよう。この村が開拓された13世紀、入植者としてやって来た農民は、1170年にあった大きな洪水で死んだ野生のヤギの角を大量に見つけた。「ヤギの角」という意味の言葉が縮まって「ヒートホールン」となり、その名が定着した。大洪水から数百年経った現在も、水はこの村の歴史と風景を支えている。

 野生動物が好きなら、村からほど近いウェーリッベン=ウィデン国立公園で、カワウソ、ハシグロクロハラアジサシ、カワウ、シラサギなどの繁殖地になっている湿地やヨシ原をハイキングするといいだろう。水路を手こぎボートやカヌーで行ってもいいし、徒歩のルートもある。エンジン音などしない、自然の音が感じられる風景を五感で楽しみたい。(参考記事:「「旅&文化」の記事一覧」

旅のヒント

 ナショナル ジオグラフィックの写真コミュニティ「Your Shot」に参加しているヤン・ブラウワー氏は、ヒートホールンのビネンパット運河沿いの風景を撮影した。村の橋や家を見るなら、この辺りからの眺めがとても素晴らしいと薦める。一番良い時間は午前6時。水路にボートが姿を見せる前に写真を撮りに行くといいだろう。旅行者がいなくなる夕方午後6時頃もいい。地元の安価な宿(いわゆるB&B)に一泊すれば、混雑する日帰りツアーと違って、朝夕のすばらしい景色をゆっくり楽しめる。

 ヒートホールンまでは、電車とバスを乗り継ぐ。人混みを避けるには、4~6月か9月を選ぼう。平日に訪れるのがベストだ。「オランダのベニス」は首都アムステルダムから離れてはいるが、120キロばかり。2時間かけて、過去への時間旅行を楽しむ価値は十分ある。

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カナダ最大の都市トロント。カヤックで都会の荒野を探検すれば、目の前にダウンタウンの地平線が現れる。(PHOTOGRAPH BY THOMAS DAGG)

文=KELLY BARRETT/訳=山内百合子

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