車の数よりサウナの数の方が多いとも言われるフィンランドでは、わざわざ遠出しなくても、冷えた体を温めるサウナが簡単に見つかる。サウナはフィンランド文化に欠かせない存在で、熱い蒸気で心と体を回復させようと老若男女が押し寄せる。(参考記事:「「汗をかいてデトックス」はウソだった、研究報告」)
薄暗い部屋で、室内温度が65℃以上に設定されている伝統的なサウナは、議会議事堂から一般家庭まで、フィンランドのあらゆる場所にある。しかし、少し冒険をしてみたいフィンランド人や旅行者のために、驚くべき場所にあるサウナを10カ所紹介しよう。(参考記事:「フィンランド オウランカ国立公園」)
サウナ併設のバーガーキング
首都ヘルシンキ中心部のバーガーキングでは、ファストフードのような手軽さでサウナ文化を体験できる。280ユーロ(約3万5000円)を支払えば、最大15人で3時間サウナを貸し切ることができる。タオル、ロッカールーム、テレビも付いている。写真だけではお土産に足りないという人は、パッケージをアップグレードし、“ロイヤル・バーガーキング・バスローブ”を持ち帰るといい。ただし、注意点が1つ。サウナの中で何か食べると、ほんの少し汗の味がするかもしれない。
世界最大級の地下スモークサウナ
ヘッランクッカロという小さな漁村に、世界最大級の地下スモークサウナがある。6段のベンチに124人まで座ることができ、カバノキを燃やすという先祖伝来の方法で加熱している。時折、地元のバンドがライブ演奏を行い、人々を楽しませてくれる。(参考記事:「二日酔いの治療法、世界でさまざま」)
ケサン水上サウナ
いかだに乗ってボスニア湾を漂う水上サウナ。サウナとしては珍しい混浴で、水着の着用が義務づけられている。運営者はボランティアのみ。貸し切りには対応しておらず、夏の間、誰でも5ユーロ(約620円)で海に浮かぶサウナを楽しむことができる。
ルカン・サロンキのアイスサウナ
一見、完全な矛盾のようだが、サウナの熱と周囲にある湖の氷を組み合わせ、ユニークな方法で暖かい蒸気を生み出している。また、体温が上がりすぎないよう、湖の氷に穴を開け、体を冷やせるようにしている。オープン期間は天候によって変わり、通常、12月下旬〜3月下旬。一度に最大10人まで入れる。
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