エクアドルで新種のカエルが見つかった。このカエルは親指の横にトゲがあるのが特徴だ。
エクアドル・カトリック大学の進化生物学者で、今回の研究を率いたサンティアゴ・ロン氏は、トゲで捕食者や同じ種のライバルの皮膚を刺している可能性が高いという。ちなみに彼らは樹上にすむ。 (参考記事:「ギャラリー:戦う?威嚇?立派な角をもつ動物22選」)
「Hyloscirtus hillisi」と名付けられた新種のカエルをロン氏らが発見したのは、アンデス山脈でもペルーとの国境に近いコルディジェラ・デル・コンドルへの2週間の調査でのことだった。コルディジェラ・デル・コンドルは奥地だが、近年は採掘などの開発が原因で、貴重な生態系が脅威にさらされていると考えられている。 (参考記事:「絶滅と思われたカエルを再発見、13年ぶり、南米」)
野外生物学を専門とするアレックス・エーチグ氏は、「急斜面を2日歩き、疲れ切った汗まみれの体で、平らな頂上に到達しました。目の前に丈の低い林が広がっていました」と振り返っている。「カエルは保護色で背景に溶け込んでいたため、見つけるのは大変でした」
ロン氏によれば、かぎ爪に似たこの奇妙なトゲは、このカエルの近縁種にも見られるという。研究をまとめた論文は学術誌「ZooKeys」に掲載された。 (参考記事:「新種のカエル、伝説の女性部族アマゾネスから命名」)
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