【動画】ゾンビ化をキックで防御、ゴキブリで判明

敵を一蹴するスゴ技の持ち主たち、ダチョウやキーウィ、カエルなども

2018.11.14
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ハチを蹴るゴキブリ(高速度撮影によるスロー映像)

 ゴキブリが次にとるのは、逃避行動だ。なるべくゴキブリバチから体を遠ざけ、とげのついた脚でかくようにしてゴキブリバチを体から離す。脚をまっすぐに伸ばしてそれ以上ゴキブリバチが近づけないよう防御し、腹に噛みつく。(参考記事:「魚を食べるカマキリを発見、科学者も驚く視覚」

 カタニア氏の調査チームが観察した55の「闘い」のうち、護身をしたゴキブリの成虫がゴキブリバチから逃げることができた比率は63%だった。これは、ゴキブリバチと同じ空間に3分間入れられて、一度も刺されなかったということだ。一方、身を守らなかったゴキブリの生存率は、わずか14%だった。

 教訓。敵を蹴り飛ばすことを躊躇してはならない。

がんばるキッカーズ

 キックを得意とする動物は他にもいる。米オレゴン動物園の園長、ドン・ムーア氏が言うには、「ダチョウはライオンに蹴りを入れて動けなくすることができます」

オーストラリア、ムラマラング国立公園のオオカンガルーたちは、ご想像通り、猛烈な「キックボクシング」でやり合うことがある。(Photograph by Frans Lanting, Nat Geo Image Collection)
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 小さな鳥だって負けてはいない。

 ダチョウと同じ走鳥類の飛べない鳥で、ニワトリほどの大きさしかないキーウィは、「中にいる虫を食べるため、腐った丸太を蹴って割ることもあります」とムーア氏は言う。さらに、「キーウィの父鳥たちがそんなにも攻撃的でなかったらヒナをとって食えるはず」のポッサムなど、捕食者を追い払うこともある。

 ヘビクイワシに至っては、獲物を踏みつけ、蹴りまくって殺してしまう。わずか15ミリ秒で、自分の体重の5倍もの力を相手にくわえられる。

 ラクダは柔軟性に優れており、前、後ろ、横、とあらゆる方向へ蹴れる。カンガルーのオスはメスをめぐる争いの中で、相手を骨折させるほどの蹴り技を繰り出す。

コスタリカのモンテベルデ雲霧林保護区で、シダの葉につかまるグラスフロッグの一種(Hyalinobatrachium valerioi)。ひ弱に見えるが、子供を守るため、敵に強烈なキックをお見舞いする。(Photograph by Michael And Patricia Fogden, Minden Pictures/ Nat Geo Image Collection)
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 カエルは脚力を活かしたジャンプで敵から逃げるが、ムーア氏が言うには、防御のためにキックをすることもある。ニンジャフロッグとも呼ばれるグラスフロッグの仲間(Hyalinobatrachium valerioi)は、卵を守る間、捕食者相手に強烈な蹴りを食らわせるのだ。(参考記事:「半透明のかわいい新種カエル、コスタリカで発見」

【ギャラリー】2018年 思わず笑ってしまう野生動物の写真17点(写真クリックでギャラリーページへ)
そこで止まれ! 静かにしていろとジェスチャーするリス。米フロリダ州で撮影。(PHOTOGRAPH BY MARY MCGOWAN, CWPA/BARCROFT IMAGES)

文=Liz Langley/訳=桜木敬子

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