世界最高峰の野生生物写真コンテスト、受賞作14点

最優秀賞はキンシコウの写真、ナショナル ジオグラフィックの写真家3名も受賞

2018.10.19
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中国に生息する絶滅危惧種のキンシコウ。大賞に輝いたオランダの写真家マルセル・ファン・オーステン氏の作品だ。(PHOTOGRAPH BY MARSEL VAN OOSTEN, WILDLIFE PHOTOGRAPHER OF THE YEAR)

 ロンドン自然史博物館が選ぶ「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」にオランダの写真家マルセル・ファン・オーステン氏が輝いた。ファン・オーステン氏の応募作品「ゴールデン・カップル」は、中国中部の秦嶺山脈で絶滅の危機にさらされているキンシコウのつがいを写した印象的な1枚。審査委員長のロズ・キッドマン・コズ氏はプレスリリースで、昔ながらのポートレートでもあり、魔法のような写真でもあると評価している。

「自然の美しさを堪能できると同時に、その自然が失われることで、私たちがどれほど貧しくなっているかを思い出させてくれる象徴的な写真です。世界中のあらゆるギャラリーにふさわしい芸術作品です」

 キンシコウは中国中部の山林のみに生息し、個体数が減少している。主な原因は、林業や薪の採取による生息地の喪失だ。(参考記事:「厳冬の山に生きる キンシコウ」

【ギャラリー】世界最高峰の野生生物写真コンテスト、受賞作14点(写真クリックでギャラリーページへ)
ガラパゴス諸島の北部に浮かぶウォルフ島で、ガラパゴスフィンチがナスカカツオドリの羽根に付いた血をついばんでいる。「鳥類」部門の最優秀賞に輝いたナショナル ジオグラフィックの写真家トマス・ペシャック氏の作品だ。ガラパゴスフィンチは主に種子や昆虫を食べるが、これらは常に入手するのは難しいため、カツオドリの血で補うこともある。それにしても、カツオドリは全く気にしていないようだと、ペシャック氏は驚きをあらわにしている。(PHOTOGRAPH BY THOMAS P. PESCHAK, WILDLIFE PHOTOGRAPHER OF THE YEAR)

 今回のコンテストでは、ナショナル ジオグラフィックの写真家3人も栄誉を手にした。鳥類部門の最優秀賞はトマス・ペシャック氏。鋭いくちばしを持つフィンチがはるかに大きいナスカカツオドリに近づき、血まみれの羽根をついばんでいる写真だ。ナショナル ジオグラフィック協会が支援するエクスプローラーのジェン・ガイトン氏は、植物菌類部門の最優秀賞に選ばれた。ガイトン氏の応募作品は、ナミビアとアンゴラの砂漠に自生するウェルウィッチアという植物の写真だ。(参考記事:「奇跡のサメ写真撮影秘話、数々の偽写真のネタにも」

 ナショナル ジオグラフィック誌に長年写真を提供しているフランス・ランティング氏は、ナショナル ジオグラフィック協会初の生涯功労賞に輝いた。(参考記事:「写真家一覧:フランス・ランティング」

【この記事の写真をもっと見る】ギャラリー:世界最高峰の野生生物写真コンテスト、受賞作 あと12点

参考記事:過去の受賞作

最高峰のネイチャー写真賞、受賞作10点(2016年 受賞作品)
2015年「世界一の動物写真」フォトギャラリー(2015年 受賞作品)
ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー受賞作品(2014受賞作品)

文=RACHAEL BALE/訳=米井香織

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