インドネシア、ジャワ島西部のバンドンで、ペットとして飼われていた希少な哺乳類20匹が森へ帰された。
この動物は、丸くて大きな目が特徴的な霊長類ジャワスローロリス(学名Nycticebus javanicus)。動物保護団体インターナショナル・アニマル・レスキューがマスギット・カルンビ保護林に20匹を放した。ジャワスローロリスは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで近絶滅種(critically endangered)に指定されているにもかかわらず、エキゾチック・ペット(風変わりな野生動物のペット)として盛んに取引されている。(参考記事:「新種スローロリスを発見、ボルネオ」)
今回森に放たれた20匹もペットだった個体で、2015~2018年に飼い主から引き渡しを受けた。健康診断とリハビリを経たのち、野生の生息環境に適応するために、現在は保護林の囲いのある森の中で暮らしている。(参考記事:「【動画】フクロネコ、半世紀ぶり豪本土に復帰」)
この森はジャワスローロリスの回復に適した生態系を備えており、今後、4週間をめどに経過を観察し、本来の野生環境に放すことができるかを見極める計画だ。
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