最古の巨大恐竜類の化石を発見、進化の定説覆す

1500万年早く「新竜脚類」は出現、巨大化もたらす特徴はさらに古く

2018.07.26
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 リンウーロンでひときわ目を引くのは、太古の超大陸パンゲアの分裂が、竜脚類の進化にどう関係したかの手掛かりになる点だ。地球規模で起きた超大陸の分裂は、恐竜時代の地上の生物の進化に重大な影響を与えた。ひとつながりだった地域が海によって隔てられると、陸上の動物たちは昔のように大陸じゅうに分布できなくなり、孤立した地域で独自の進化をたどるようになる。

 リンウーロンが見つかる前、東アジアでディプロドクス上科の恐竜は見つかっておらず、古生物学者たちはそれが当時の生物学的現実とみなしていた。この種の恐竜がいないことの説明として、約1億8000万年前以降、東アジアに内海ができてパンゲアから切り離されたという説が科学者から提唱された。巨大な堀のせいで、ディプロドクス上科やその仲間、いわゆる新竜脚類が東アジアに到達できなかったというわけだ。(参考記事:「失われた大陸の痕跡を発見、ブラジル沖」

【参考動画】恐竜101
かつて地球上を、1000種を超える恐竜が歩き回っていた。最大と最小の恐竜、食べ物、行動、絶滅に関する驚くべき事実などを紹介する。(解説は英語です)

 しかしリンウーロンが見つかった以上、新竜脚類はパンゲアが分裂する前に大陸の広い範囲にいたと考えなければならない。だとすると、竜脚類の中心的なグループは、これまで考えられていたより少なくとも1500万年は早く分岐していたことになるという。

「新たな動物の発見は……隔離説がいくぶん弱まったか、もっと言えばとても疑わしくなったことを意味します」と話すのは、論文の共著者のポール・アップチャーチ氏だ。同氏は英ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)の古生物学者で、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーでもある。「中国にはいなかったとされているグループの多くはおそらく存在していたはずだと私たちは提唱しています。本当にいなかったのではなく、化石の試料採取が不十分で、まだ見つかっていないだけなのです」(参考記事:「恐竜から深海魚まで、世界で活躍する若き日本人研究者」

【関連ギャラリー】奇跡の恐竜化石、世紀の大発見 写真18点(画像クリックでギャラリーページへ)
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奇跡的な保存状態のノドサウルス類の恐竜。今回の記事の恐竜とは別。(PHOTOGRAPH BY ROBERT CLARK, NATIONAL GEOGRAPHIC)

文=Michael Greshko/訳=高野夏美

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