使い捨てプラスチックの削減を、米版編集長が声明

「地球かプラスチックか(Planet or Plastic?)」長期キャンペーン開始

2018.05.29
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 そしていつもの通り、ナショナル ジオグラフィック協会の同僚たちと協力できることを、私たちは誇らしく思っている。2019年に予定されている第1回の調査ツアーを皮切りに、科学者やエクスプローラーが、河川で見つかるプラスチックの種類やその流され方を研究し、プラスチックが発生源から海までどのように移動するのかをより正確に記録に残していく。集められたデータや調査結果は、事実に基づいた有益な情報として、私たちが進むべき方向を決めるのに役立つだろう。

「地球かプラスチックか?」のキャンペーンによってナショジオが望むのは、消費者の行動を変えることに尽きる。そして私たちは自らの足元から行動を開始する。私たちはすでに環境コンサルティング企業に依頼して、ワシントンD.C.本部の内部監査を行い、私たち自身の操業やサプライチェーンにおけるプラスチックの使用に対する評価を受けている。

特集フォトギャラリー:海に流れ出るプラスチック(写真クリックでギャラリーページへ)
特集フォトギャラリー:海に流れ出るプラスチック(写真クリックでギャラリーページへ)
捨てられたプラスチックシートをリサイクル業者に売るため、川で洗って乾かす母と子。バングラデシュの首都ダッカを流れるこのブリガンガ川は、ごみであふれている。世界では再利用されるプラスチックは全体の2割に満たない。(PHOTOGRAPH BY RANDY OLSON)

 結局のところ、問題の根本はプラスチック自体ではなく、人間がプラスチックを無頓着に使うことだ。ローラ・パーカー氏が6月号の巻頭特集記事に書いている通り、プラスチックは人間にとっての「恩恵」だった。プラスチックは第二次大戦で連合国を助け、「宇宙開発に貢献し、医療に革命をもたらし……エアバッグや保育器、ヘルメット、清浄な水を届けるボトルとして、人命を救うために日々役立ってもいる」

 しかし一方で、ランディ・オルソン氏の目を見張るような写真の数々に示されているように、私たちはプラスチックによる惨状を引き起こしてしまった。先進国は便利なライフスタイルを甘受してごみを放り出し、その処理を地球上で最も弱い人々に押し付けている。「地球かプラスチックか?」キャンペーンは、私たちが生み出した事態への責任を取り、さらなる被害を防ごうという呼びかけだ。

 ビニールの雑誌包装をやめることで地球は救われるだろうか? そんなことはないだろう。それでもこれは、すべての企業、すべての政府、すべての人々が始めることができる、比較的簡単な行動の一例ではある。そしてこれらの行動が合わされば、真の変化を生み出せるはずだ。

文=Susan Goldberg(ナショナル ジオグラフィック米版編集長)/訳=北村京子

  • このエントリーをはてなブックマークに追加