【動画】朗報! 絶滅危惧インコ守る「鉄壁巣箱」

仕掛けは簡単だが威力は絶大、タスマニア島のオトメインコ

2017.11.09
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しっかり戸締りで鉄壁の守り

 オトメインコが絶滅に向かって数を減らしていると科学者たちが心配する最大の要因は、科学者ですらとても簡単に場所を特定できた巣の状況にある。

 安心な個体数を保つために重要な巣が、オトメインコのヒナや卵を食べるフクロモモンガに荒らされているのだ。

 そこで、ストヤノビッチ氏とオーストラリア国立大学の研究チームはフクロモモンガ除けの巣箱を開発した。

 これが、小さなオトメインコの保護に絶大な効果を発揮している。(参考記事:「絶滅から動物を守る! 7000種目が「箱舟」に」

 フクロモモンガの侵入を防ぐため、鳥の出入り口用の丸い穴の近くに、可動式の長方形の板が取り付けられている。板は光センサーでコントロールされ、暗くなったら板を移動させて穴を覆い隠し、朝の光をセンサーが感知すると開くようになっている。

 簡単な仕掛けだが、オトメインコが昼行性でフクロモモンガが夜行性であることをうまく利用したすぐれものだ。夜、インコが巣箱へ入ったらその後ろでドアが閉まり、翌朝までフクロモモンガなどの天敵を寄せ付けない。

 残り少ない野生のオトメインコを守るために、ささやかな対抗措置ではあるが、効果は高いという。

「これがうまく行くことを期待していますが、私はかなり慎重でもあります。期待よりも慎重な見方のほうが今は勝っています」と、ストヤノビッチ氏は言う。そして、巣箱はオトメインコのヒナをフクロモモンガから守ることはできるが、これはぱっくりと大きく開いた傷口に小さな絆創膏を貼るようなものだと強調する。(参考記事:「賢いインコ「ヨウム」、アフリカで激減

 国際自然保護連合(IUCN)は、オトメインコを「近絶滅種(Critically Endangered)」に指定している。これは「野生絶滅種」と隣り合わせのカテゴリーだ。

「生息地の消失がこのまま続き、伐採を止める断固とした措置が取られないようであれば、森林消滅は免れようがないでしょう。そうなれば、これらすべての努力が無駄になってしまいます」(参考記事:「ぼくらはみんな生きている 動物ポートレート集」

文=Sarah Gibbens/訳=ルーバー荒井ハンナ

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