巨大ネズミが落ちてきた! しかも新種

体長45センチにもなるバングヌ・ジャイアント・ラット、残念ながら死亡

2017.09.29
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絶滅を防ぐための闘い

 論文を執筆したラベリー氏とジャッジ氏は、運良くこのネズミを発見できたが、生息地となる森が失われつつあるということは、このネズミが絶滅の危機に瀕しているとも言い換えられる。

 ソロモン諸島では、木材会社によって90%の木が伐採されており、バングヌ島のネズミたちも、散在する合計わずか80平方キロあまりの森に追いやられている(ラベリー氏によると、論文で取り上げたネズミは、ザイラという森林伐採に反対している地域で見つかった)。

樹上にいる新種のネズミを描いた想像図。(ILLUSTRATION BY VELIZAR SIMEONOVSKI, THE FIELD MUSEUM)
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 ホイットモア氏は、バングヌ・ジャイアント・ラットは、野良猫に狙われたり、外来種のネズミと競合したりすることも考えられるという。(参考記事:「野外のネコは排除されるべきか、米で議論」

「トリパノソーマという寄生虫が広がってオーストラリアのクリスマス島固有のネズミが絶滅した件にも、外来種のネズミが関係しています」

 もちろん、論文が掲載されたことは、バングヌ・ジャイアント・ラットの保護に向けた第一歩にほかならない。通常、「実在することが証明できなければ、保護資金の申請はできない」とホイットモア氏は語る。「ラベリー氏の論文が非常に有益なのはそのためです」(参考記事:「ネズミの恩返し行動を発見、人間以外で初」

【参考動画】トイレにネズミがやってくる。(解説は英語です)

文=Jason Bittel/訳=鈴木和博

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