新種の光る深海ザメを発見、17年かけ判明

北西ハワイ諸島沖の水深300m強で捕獲、カラスザメの仲間

2017.08.03
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 このサメの身体的特徴は、深海ならではの環境で進化したものだ。深海にはほとんど光は届かない。そのため、視覚よりも嗅覚に頼って食べものを探している。鼻が異様に大きい理由もそこにある。

Etmopterus lailaeは奇妙な形をした頭を持ち、嗅覚器官がついた鼻は大きく膨らんでいる。光がほとんど届かない深海に住んでいるため、食べものを探すために大きな鼻が必要となる。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN M. KAJIURA, FLORIDA ATLANTIC UNIVERSITY)
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 また、腹部が発光することについては、いくつかの仮説が提案されている。同じ種と確実に交配するためという説から、エサとなる小型の魚やエビをおびき寄せるためという説までさまざまだ。3月に発表されたある別の調査では、深海に生息する生物の75%が発光する可能性があるとされている。(参考記事:「見えてきた!深海サメの光る理由」

 海は地球の70%以上を覆っているにもかかわらず、まだよく知られてはいない。米海洋大気局によれば、世界の海の95%はまだ人間の目に触れていない。

 6月には、周辺の深海を調査して標本を取得するため、オーストラリアの調査船が1カ月ほどの航海に出発した。そこでは、鋭い歯を持つ不気味な魚や、「顔なし」魚が見つかっている。(参考記事:「【動画】幻の「顔なし」深海魚を発見、貴重映像」「夢に出てきそう? 不気味な深海のモンスター」

Etmopterus lailae の尾びれ。(PHOTOGRPAH BY STEPHEN KAIJURA, FLORIDA ATLANTIC UNIVERSITY)
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文=Sarah Gibbens/訳=鈴木和博

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