土星の衛星エンケラドスに生命はぐくむ素材

水素分子を確認、氷の下の海に熱水噴出孔の可能性高まる

2017.04.14
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

エウロパのプルーム

 カッシーニと別れを告げた後も、NASAによるプルームの味見は終わらないかもしれない。

 今回のNASAの記者会見では、重大発表がもう1つあった。ハッブル宇宙望遠鏡が、木星の衛星エウロパから噴出するプルームについて、さらなる証拠を発見したのだ。

 木星の4番目に大きい衛星であるエウロパは、エンケラドスと同様、氷の下に広大な海を隠し持っていて、その海水の量は地球の海水の2倍もある。ハッブル宇宙望遠鏡は2012年12月から、エウロパの海の水が宇宙空間に噴き出していることを示す手がかりを得ていた。

 ハッブル宇宙望遠鏡が2016年に撮影した高さ100kmのプルームは、2014年に撮影した高さ50kmのプルームと同じ場所から噴き出しているように見える。(参考記事:「木星の衛星エウロパ、水噴出の可能性高まる」

 観測を行ったハンド氏は、「エウロパのこの地域には、散発的に噴出するプルームがあると説明するのが自然です」と言う。研究チームの論文は、近日中に科学誌『天体物理学ジャーナル』に発表される。ハンド氏は、エウロパに間欠泉があるなら、噴出した物質の中に生命の兆候を見つけることができるかもしれないと考えている。

 NASAは2020年代にエウロパ探査機エウロパ・クリッパーの打ち上げを予定しているが、このプルームを利用してサンプルを容易に入手できるかもしれない。

 ウェイト氏も、「私たちはエンケラドスのプルームを利用して海水の成分を調べることができましたが、エウロパでも同様の調査ができるはずです」と期待している。(参考記事:「まるで地球、衛星タイタンの驚くべき写真」

次ページ:写真で見るエンケラドス 4点

  • このエントリーをはてなブックマークに追加