太陽系の外から飛来した天体を初観測、歴史的発見

「重力波観測のニュースに匹敵」と天文学者は歓喜、だが残り時間はあとわずか

2017.11.01
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【動画】「A/2017 U1」の軌道。A/2017 U1は2017年9月から10月にかけて太陽系内部を通り抜けた物体だ。その動きの分析から、これは太陽系の外からやってきたものと思われる。(COURTESY NASA, JPL-CALTECH)

 しかし、A/2017 U1の位置が特定されたあとは、多くの天文学者たちが観測に加わり、データが増えるに従って、天体のスピードが太陽系内を移動しているものとしては速すぎることが確実となった。そして10月26日、新たに確定した軌道により、星間空間からやってきたことが確認された。(参考記事:「銀河系内に高度な文明をもつ惑星が存在?」

 米ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所の惑星天文学者、アンディ・リブキン氏は言う。「過去には、恒星間を移動する天体を発見したという情報が誤って流されたこともありました。(しかし)今回はその逆です。天文学者の間に、これが本物であることを疑う声はありません」

 リブキン氏はまた、この物体が土星や木星の重力によって押し出された太陽系内のものではないかという可能性についても、きちんと検証がされていると語る。「そうではないというのが、天文学者の結論です。これは正真正銘、本物の恒星間天体です」(参考記事:「太陽系外惑星へ探査機を送る新手法、科学者が提唱」

残り時間はあとわずか

 A/2017 U1は当初、彗星に分類されていた。だが、ハワイ大学天文学研究所の天文学者カレン・ミーチ氏が行った追跡観測により、その可能性も除外された。もし彗星であれば、太陽に近づいたとき、ガスとちりからなる尾とハローをまとうはずだからだ。しかし、A/2017 U1の周囲にはそうしたものは見られなかった。

 ではこの天体はいったい何なのだろうか?

「すぐに推測できるようなものではありません。まずはデータを取ることです」とウェリク氏は言う。

 貴重なデータを収集できる時間はあとわずかだ。軌道から推測すると、A/2017 U1が発見されたのは地球に最接近してから5日後であり、そのときに最も明るく輝いたはずだとミーチ氏は言う。ウェリク氏によると、天体は太陽から遠ざかるにつれて暗くなり、11月2日か3日には、どんなにすぐれた望遠鏡でも観測できなくなる。

 それでも、今回収集されるデータは歴史的なものだとリブキン氏は言う。

「これは別の星系からやってきた訪問者であり、我々はそれを見られるときと場所にいるのです。この天体が以前はどこを飛んでいて、これからどこへ飛んでいくのか、それは誰にもわかりません。宇宙は広く、我々は今ここでそれを目の当たりにしたのです」(参考記事:「ケプラー、新たに219個の惑星を発見」

文=Michael Greshko/訳=北村京子

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