【動画】サボテンを食べまくるラクダ、なぜ平気?

ネットで話題の動画について、飼い主や専門家に聞いてみた

2018.06.01
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「もし私たちが同じことをしたら、とても痛いでしょうね」とウォーノック氏は話す。「ラクダにとっても、決して気持ちいいものではないでしょう。(それでも、ベイビーとネッシーは)チャンスがあればいつも、とげだらけのオプンティアを食べようとします。きっと大好物なのでしょう」

 口の中に乳頭を持つ動物はほかにもいる。人間も例外ではない。人間の乳頭は舌にあり、味蕾(みらい)が備わっているが、ラクダよりはるかに小さい。ラクダとは食事が異なり、進化の過程で異なる適応が起きているためだ。魚を食べる鳥や爬虫類、魚類の消化管系にも乳頭が並んでいる。(参考記事:「味覚の科学 「おいしい」と感じるのはなぜ?」

 ウォーノック氏は普段、干し草やスイカ、パイナップル、リンゴをラクダたちに与えているという。ラクダは栄養価の低い食べ物を好むため、筋肉が衰えないよう、セレンとビタミンEのサプリメントもとらせているそうだ。

【動画】ラクダ:クリス・ジョンズ氏が撮影したラクダの写真。空撮は抽象性や心地良い驚きをもたらしてくれると話している。(解説は英語です)

砂漠への見事な適応

 砂漠で生活するために適応したのは、口の中の不思議な突起だけではない。砂嵐から目を守るため、眼球を完全に覆う薄い瞬膜を備えており、さらに、フサフサの眉毛と二重構造の長いまつ毛が目に砂が入るのを防いでいる。鼻の穴を閉じることもできる。大きな足の裏には、クッション状に膨らんだ皮膚組織があり、足場の悪い砂や岩の上を歩けるようになっている。(参考記事:「まつ毛の役割と最適な長さが最新の研究で明らかに」

 また、ラクダはウシと同じ反芻(はんすう)動物で、胃に送った食べ物を再び口に戻して噛み砕く。脅威にさらされると、嘔吐(おうと)することもある。これはほかのラクダを見て学ぶ反応だが、頰を膨らませ、唾液と胃の内容物を一緒に吐き出す。敵を驚かせたり、動転させたり、困惑させたりすることが目的だ。(参考記事:「3NOPが牛のげっぷ中のメタンを3割減らす」

 ウォーノック氏は10年以上前、映画『アラビアのロレンス』を初めて見たとき、ラクダに魅せられた。そして、すぐにベイビーとネッシーを購入した。

「彼らはまるで古代の生き物です」とウォーノック氏は話す。「本当にロマンティックな動物です」(参考記事:「ゴビ砂漠の希少な野生ラクダ、絶滅から救えるか」

【参考ギャラリー】カユくてたまらない!動物たちの傑作写真30点(写真クリックでギャラリーページへ)
ヒョウ。インド、カビニ。(Photograph by , National Geographic Your Shot)

文=Elaina Zachos/訳=米井香織

おすすめ関連書籍

PHOTO ARK 動物の箱舟

絶滅から動物を守る撮影プロジェクト

世界の動物園・保護施設で飼育されている生物をすべて一人で撮影しようという壮大な挑戦!

定価:本体3,600円+税

  • このエントリーをはてなブックマークに追加