【動画】ワニの共食いシーンを目撃、米国

3~6月は繁殖期でオスは攻撃的に

2016.04.20
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 米国フロリダ州で、大きなアメリカアリゲーター(Alligator mississippiensis)が、同じ種の小さい個体を食べている動画が撮影された。

 この残酷なシーンが撮影されたのは4月13日。撮影者のアレックス・フィゲロラ氏によると、大きい方のワニは体長3.5メートルほどあったという。(参考記事:「世界最大のワニ、ギネス認定」

 米アイオワ大学でワニ類を研究しているクリストファー・ブローシュ教授はワニの共食いについて、自身で目撃したことはないが話には聞くとしつつ、「ワニ類は、隙あらば何でも食べます。喉を通る大きさのものは、何でも餌になるのです」と語った。

 動画ではすでにワニがワニにかみついているが、その前に何が起こっていたかはわからない。小さいワニがもとから死んでいたか、2匹が戦った結果死んだのか。そもそも食べることを目的に襲った可能性もある。(参考記事:「ヘビ対ワニ、どのように飲み込むのか」

 生まれたばかりのワニは、大きな魚やアオサギ、アライグマなどに食べられる危険があるため用心深くなる。しばらくは母親に守られて育つが、最終的に独り立ちしていくなかで、ワニは、他のワニ、とりわけ大きな個体に対して強い警戒心をもつようになると、ブローシュ氏は説明する。

 オスのワニは、だいたい3月から6月に訪れる繁殖期になると特に、攻撃的で縄張り意識が強くなる。

 アメリカアリゲーターは、保護という点では珍しいサクセスストーリーを遂げた種である。狩猟や開発の影響でほぼ絶滅しかけたものの、法による保護と、ワニ革や肉の需要にこたえるワニ養殖が台頭して野生個体が守られるようになり、力強く回復した。(参考記事:「【動画】衝撃、子グマを食べるホッキョクグマ」

 おかげで今や、フロリダ州とルイジアナ州を中心とする米国南東部の淡水の川、湖、沼地、湿地帯などで比較的よく見かけるようになった。水から出ると重く不格好な爬虫類だが、泳ぎはすこぶるうまい。オスの体長は平均3~4.6メートルで、体重は450キロにもなる。(参考記事:「カバを食べるカバ ――共食いする動物たち」

文=Brian Clark Howard/訳=堀込泰三

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