世界一の斑点もつ動物は? ツイッターで話題

科学者らが投稿、斑点もつ意味はいろいろ

2016.12.26
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 アン・ヒルボーン氏はあるツイートで、世界に挑戦状を送り付けた。

「世界一の斑点を持つ動物は? もちろんこれでしょう」。ヒルボーン氏は米バージニア工科大学の博士課程に所属し、タンザニアのセレンゲティ国立公園でチーターの研究を行っている。

 3時間足らずで、反応があった。アイダホ大学の野生生物学者ソフィー・ギルバート氏が「世界で最も美しい斑点を持つ動物? チーターが1位だとしたら、2位は子ジカでしょう」とツイートしたのだ。

 こうして「#bestspots(#世界一の斑点)」論争の火ぶたが切られた。そして間もなく、世界中の生物学者がお気に入りの写真を投稿し始めた。昆虫からタコ、ヒョウ、バクまで、多様な斑点を持つ動物の写真だ。すると、疎外感を覚えたしま模様の動物の専門家たちが「#beststripes(#世界一のしま模様)」論争を開始した。(参考記事:「ツイッターで「キュートな生き物争い」が勃発」

 哺乳類の模様や色を研究するカリフォルニア大学ロングビーチ校の生物学者セオドア・スタンコウィッチ氏によれば、動物が斑点を持つ理由はさまざまだという。斑点で異性を誘うものもいれば、目玉模様をもつチョウのように、捕食者を追い払うために斑点をもつものもいる。(参考記事:「「森の宝石」モルフォチョウ、目玉模様で威嚇」

 一方、チーターをはじめとするハンターたちの斑点は身を隠すためにある。ぎりぎりまで獲物に近付くことができるのだ。斑点によって捕食者から身を隠す動物もいる。特に捕食者が遠くにいるときは、周りの景色に溶け込むことができる。シカやバクは斑点を持って生まれるが、成長すると消えてなくなる。

 研究者でさえも、自然の中で動物を見つけるのに苦労している。ヒルボーン氏は研究対象のチーターから片時も目を離すことができない。セレンゲティ国立公園の背の高い草に紛れ込んでしまうのだ。「一瞬でも目を離すと、消えてしまいます」

 ヒルボーン氏が研究するチーターの斑点はごく普通だが、ヒョウなどの斑点はロゼットと呼ばれ、縁取りされている。スタンコウィッチ氏によれば、「刷毛に付いたペンキを飛ばしたような」まだら模様の動物もいるという。

 ヒルボーン氏は今回の気楽な論争について、世界中の人々に野生動物のことを知ってもらい、それらの研究を身近に感じてもらう良い機会になったと考えている。「論文より堅苦しくなく、論文よりはるかに人々を引き付けることができます」(参考記事:「2016年に話題になったヘンな動物トップ10」

文=Carrie Arnold/訳=米井香織

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