バイソンを「国の哺乳類」に指定、米国

米国の歴史と文化に重要な役割を果たした動物の傑作写真集

2016.05.12
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ワイオミング州ジャクソン付近にある国立エルク保護区で、エルクの群れの中をゆくバイソン。19世紀、バイソンは乱獲のため絶滅の危機に瀕したが、現在、生息数は回復している。(Photograph by Charlie Hamilton James, National Geographic Creative)
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 米国原産の動物の中でも、この国の歴史をいい意味でも悪い意味でも象徴する存在と言えるのがアメリカバイソンだ。

 19世紀半ば、米国の白人は先住民を支配下に置くため、彼らが食料にしていたバイソンを殺害するようになった。それ以前、この国には数千万頭のバイソンがいたが、1902年には、イエローストーン国立公園内の個体はわずか20数頭にまで減少していた。保護活動によって現在は生息数が回復し、バイソンはもはや絶滅危惧種ではなくなっている。(参考記事:「野生絶滅から1世紀、欧州のバイソン再野生化へ」

 2016年5月9日、バラク・オバマ大統領はバイソン遺産法(National Bison Legacy Act)を成立させ、バイソンを国を象徴する動物として「国の哺乳類」に指定した。同法はその理由を、バイソンは「米国の歴史的な象徴であると認識されており」、「交易や神聖な儀式を通じ、多くの先住民の経済および精神生活と分かちがたく結びついている」からだと説明している。

 バイソンを国の哺乳類に指定すること――そして米国の国鳥であるハクトウワシと同等の扱いとすること――は、あまり語られることのないこの国の歴史の一部を公に認める行為でもある。本稿では、同法の制定を記念して、バイソンの傑作写真を集めてみた。ここで紹介した写真の一部は、「ナショナル ジオグラフィック日本版」2016年5月号にも掲載されている。(参考記事:2015年1月号特集「素顔のハクトウワシ」

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