7.5mの巨大ヘビ見つかるも、数日後に謎の死

ペナン島の建設現場で発見、捕獲後の扱いに疑問の声

2016.04.15
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建設現場で捕獲された大型のアミメニシキヘビを抱きかかえるマレーシアの市民防衛隊。その後ヘビは死亡した。(PHOTOGRAPH BY MALAYSIA CIVIL DEFENCE FORCE/EPA)
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 マレーシアで建設作業員らが巨大なニシキヘビを捕獲したが、わずか数日後に死んだことが明らかになり、ヘビの扱い方に問題はなかったのか疑問視する声が上がっている。(参考記事:「絶滅寸前のサイ、保護のため捕獲後に死亡」

 捕獲されたアミメニシキヘビ(学名:Python reticulatus)は、体長7.5メートル、体重250キロと発表された。ただし、米フロリダ州自然史博物館で爬虫両生類学のコレクションマネージャーを務めるケネス・クリスコ氏は、これらの数字は別途確認する必要があるだろうとしている。

首に縄、口にテープ

 巨大なヘビは、ペナン島パヤ・テルボンの建設現場で4月上旬に捕獲された。口をテープで閉じ、首に縄を付けられたヘビを、マレーシアの市民防衛隊(Civil Defense Force)のメンバーが抱きかかえる姿が写真やビデオに収められている。作業員のひとりがヘビを足で蹴っている場面もあった。

 ヘビはマレーシアの野生生物管理当局へ移送されたが、4月12日に死んだと発表された。当局は、ヘビが産んだと思われる卵を1個回収した。(参考記事:「アミメニシキヘビの単為生殖を初確認」

 市民防衛隊の広報官シャズリー・ムスタファ氏は「ヘビは脅威を感じて自殺したのかもしれない」とメディアに語ったが、クリスコ氏はかなり疑わしいと考える。「ヘビは自殺などしません。どうやって自殺するのか、見当もつきません」

 ヘビの扱いを誤ったことが死因かどうかは分からないとしながらも、「野生に残されたままであれば、1週間で死ぬということは考えられません」と、クリスコ氏は言う。「ヘビの首に縄を付ける必要はないし、蹴る必要もありません。ワニではないのですから、口をテープで閉じる意味もありません。頭の後ろを押さえておけば、噛まれる心配はないのです」(参考記事:「衝撃の映像:「ニセのクモ」で鳥をだまして食べるヘビ」

捕獲されたアミメニシキヘビ。(PHOTOGRAPH BY MALAYSIA CIVIL DEFENCE DEPARTMENT/AFP/GETTY IMAGES)
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シカを食べることも

 大型のニシキヘビは力こそあるものの、人間を襲うことはめったにない。むしろ、野生のヘビは人間を避けようとする。クリスコ氏によると、まれに事故の記録はあるが、ほとんどの場合ペットとして飼っていたヘビの扱いを誤ったことが原因だという。

 もし大きなヘビに出会ったら、手出しせずに野生生物の専門当局に知らせるのがよいとクリスコ氏はアドバイスする。

 アミメニシキヘビは東南アジア全域の熱帯林に分布し、特に水の近くにいることが多い。体はカラフルで複雑な幾何学模様で覆われ、飼育下では最長で25年ほど生きることがある。色々な獲物を捕らえるが、特に鳥や哺乳類を好み、時には大型のシカまでたいらげる。(参考記事:「【動画】巨大ヘビがネズミを一呑み」

 その肉を食用とし、胆のうは民間医療で用いられることから乱獲が進み、野生下の個体数は減少している。また、ヘビを恐れる人間に殺されることもある。(参考記事:「【動画】巨大ホホジロザメ、映像では過去最大級」

文=Brian Clark Howard/訳=ルーバー荒井ハンナ

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