“愛すべき森の住人”オランウータンの写真10点

8月19日の国際オランウータンデーに寄せ、ナショジオの写真を厳選

2015.08.21
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身体を寄せ合う孤児のボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus)。ボルネオ島マレーシア領のサバ州にあるセピロク保護区にて撮影。セピロクオランウータンリハビリテーションセンターは、このような孤児を救うために1964年に設立された。(Photograph by Frans Lanting, National Geographic Creative)
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 知的で孤独を愛するオランウータンは、アジアに住む唯一の大型類人猿だ。しかし、近いうちにその姿が見られなくなってしまうかもしれない。

 パーム油のプランテーションによる森林破壊が原因で生息地を追われ、個体数が減少しているのだ。WWFによると、ボルネオ島に5万4000頭、スマトラ島に6600頭しか残っていない。100年前には、23万頭いたと考えられている。(参考記事:「焼かれる生息地、オランウータンの窮状」

 しかし、明るい兆しもある。伐採によって破壊されていないエリアから採れるパーム油のみを使う企業が増えているのだ。

 オランウータン――マレー語で「森の人」を意味する――には2つの種がある。スマトラに住むスマトラオランウータン(Pongo abelii)と、ボルネオに住むボルネオオランウータン(Pongo pygmaeus)だ。

 8月19日の国際オランウータンデーを記念し、この愛すべき森の住人の素顔に迫ってみたい。

長い手

Photograph by Frans Lanting, National Geographic Creative
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 木からぶら下がるオランウータン。セピロク保護区にて撮影。森の住人であるオランウータンは、腕が驚くほど長く、両手を広げると指先から指先まで2mにもなる。木の枝からぶら下がりやすいよう、進化の過程で適応したのだろう。(参考記事:「スンダランド、危機に瀕する森林」

交配種

Photograph by Joel Sartore, National Geographic
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 メキシコシティ動物園で暮らすこのオスのオランウータンは、スマトラオランウータンとボルネオオランウータンの交配種だ。オスのオランウータンの身体には2つのタイプがある。大型でぽっちゃりとした頬だこ(フランジ)を持ち、喉袋があるタイプと、小型で頬だこも喉袋もないタイプだ。

手をつなごう

Photograph by Mattias Klum, National Geographic Creative
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 人間の保護者の手をぎゅっと握る孤児オランウータン。カリマンタン(ボルネオ島インドネシア領)にあるニャルメンテン・レスキューセンターにて撮影。オランウータンの赤ちゃんは、成長に時間がかかる。7歳で母乳を飲んでいる子どももいる。

ヘン顔

Photograph by Mattias Klum, National Geographic Creative
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 カメラに向けてポーズをとっているかのようなオランウータン。ボルネオオランウータンサバイバルファウンデーションが運営するニャルメンテン・レスキューセンター近くの沼地で撮影。このところ、特にカリマンタンにおいて食用や違法取引のための狩猟が増えており、オランウータンが減少している。(参考記事:「オランウータンを食用捕獲、ボルネオ島」

ちょっとそこまで

Photograph by Mattias Klum, National Geographic Creative
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 救助された若いオランウータンを営舎に運ぶニャルメンテン・レスキューセンターの職員。野生のオランウータンは、木の上に毎晩新しい巣を作って眠る。

ヘラクレス

Photograph by Mattias Klum, National Geographic Creative
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 2002年にインドネシアの首都ジャカルタで保護されたヘラクレスという名のオス。ニャルメンテン・レスキューセンターの檻で撮影。四肢に回復不能な損傷を負っているため、保護されるまでの長い間、とても小さな檻で飼われていた。

木の上の生活

Photograph by Tim Laman, National Georaphic Creative
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 捕食者を避けるために木の上で暮らすスマトラオランウータンとは違い、ボルネオオランウータンは、地上に降りて散歩することもある。写真はメスのボルネオオランウータン。カリマンタンのグヌンパルン国立公園で撮影。

孤独な心

Photograph by Joel Sartore, National Geographic Creative
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 ポートレート写真のために座る飼育下のスマトラオランウータン。米テキサス州ブラウンズビルで撮影。オランウータンは孤独を愛し(ただし、母親との強い絆は例外)、オスは木にぶら下がりながら遠吠えし、他のオスに警告する。(参考記事:「動物園はノアの箱舟」

寝ぐせ

Photograph by Frans Lanting, National Geographic Creative
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 メスは12歳から15歳ぐらいで子どもを産み始める。出産周期は8年と長い。赤ちゃんは、背中にしっかり乗れる大きさになるまで、母親が木にぶら下がるときはその身体にぎゅっとしがみつく。(参考記事:「抽象性を理解、類人猿の優れた知能」

文=Rachel A. Becker/写真構成=Sherry L. Brukbacher/訳=堀込泰三

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