【動画】通信網を混乱させた犯人は、あの鳥だった

無線アンテナを開くと大量のドングリが

2015.11.18
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 冬に向けてドングリを貯蔵するのはリスだけではない。一部の鳥も同じようなことをする。米国カリフォルニア州では、ある鳥の習性が電気通信網を混乱させた。

 この鳥たちは同州中部にある無線通信用のアンテナにドングリを隠していた。技術者がアンテナのカバーを外すと、中から大量のドングリが落ちてくる動画が話題となっている。ドングリの総量は推定135キロ(130~190リットル)だ。

 米コーネル大学鳥類学研究所の上級研究員ウォルター・コーニグ氏によれば、ほぼ間違いなく、ドングリキツツキ(学名Melanerpes formicivorus)の仕業だという。(参考記事:「動物大図鑑:カンムリキツツキ」

 長年にわたってドングリキツツキを研究しているコーニグ氏は「彼らはドングリの隠し場所を探すのがうまいことで有名です」と話す。信号機にドングリが詰め込まれ、色がわからなくなったこともあるという。

 ドングリキツツキは通常、1個ずつドングリを貯蔵する。木に小さな穴を開け、そこに1つだけ押し込むという方法だ。ドングリは乾燥した状態に保たれ、ほんの少しだが、リスに盗まれにくくなる。1本の木に5万個のドングリが埋め込まれていることもある。ドングリをまとめて貯蔵すると、湿気やカビにやられるリスクが高まるが、ときには枯れ木や壁の空洞に大量のドングリを入れることがある。

 ドングリキツツキがドングリを貯蔵するのは、ドングリの中で生息する幼虫を食べるためだと考えられてきた。しかし現在は、単純にドングリ自体を食べるためという説が主流になっている。(参考記事:「小動物のエサを拝借、シベリアの旧習」

 コーニグ氏によれば、ドングリキツツキは生息域を拡大しており、カリフォルニア州の北中部と、オレゴン、ワシントン、コロラドの各州で確認されているという。物的な損害を避けるため、時折、駆除が試みられているが、すぐに個体数を回復してしまう。

 動画のアンテナの所有者AT&Tカリフォルニアにコメントを求めたが、まだ回答は得られていない。動画がアップロードされた日付を見る限り、何年も前の出来事のようだ。

文= Brian Clark Howard/訳=米井香織

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