今週の宇宙画像:火星にガラス、豪雨のもとほか

2015.06.19
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火星にガラス

NASA/JPL-Caltech/JHUAPL/Univ. of Arizona
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 火星を周回するNASAの探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター」が、火星の南半球にあるアルガ・クレーターでガラス層を発見した。火星の地表でガラスを確認したのはこれが初。画像は鉱物の種類がわかる分光計の観測結果を示すイメージで、ガラスは緑の部分で示されている。6月5日に科学誌「ジオロジー」の先行オンライン版で発表された。

 このガラス層は激しい衝突による高温で形成される「インパクト・ガラス」という。いったん高温になるものの、インパクト・ガラスには有機物の痕跡が残されることが最近の研究で明らかにされた。2020年にNASAが送り込む予定の火星探査機の調査地にもガラス層の存在が確認されており、いずれ古代生命の証拠を見出すことができるのではと研究者らは期待している。

超音速ブレーキ

Photograph by Mass Communication Specialist 2nd Class Diana Quinlan, U.S. Navy/AP
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 6月8日、NASAは将来の火星ミッションに向け、 エアバッグとパラシュートを組み合わせた新しい「低密度超音速減速装置(LDSD)」の試験フライトをハワイで行った。装置は地上50キロ以上まで上昇したが、マッハ2で落下中に開いたパラシュートはすぐバラバラになってしまった。(参考記事:「NASAが開発中の火星着陸船」

豪雨のもと

NASA/NOAA/UW-CIMSS
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 米海洋大気局(NOAA )の衛星「スオミNPP」がとらえたハリケーン「ブランカ」。メキシコ、マンサニヨの南西およそ350マイル沖に位置している。大きな嵐のなかでも、どこが最も激しい雷雨になるかを示すため、赤外線データの画像に色が着けられている。赤で示された部分が最も温度の低い雲頂で、豪雨を降らせやすい場所だ。

矮小不規則銀河

ESA/Hubble & NASA
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 ハッブル望遠鏡が撮影した矮小不規則銀河PGC 18431 。矮小不規則銀河は、渦巻きや棒状といった明確な構造をもたない比較的小さな銀河だ。PGC18431は天の川銀河を含めた直径およそ3500万光年のなかに集まる数百の銀河のひとつで、この集まりの構造を調べるためにハッブルで撮影された。

 宇宙は広大だが、星や銀河の存在には偏りがあり、群れをつくる。天の川の銀河は、50以上の銀河からなる「局部銀河群」のメンバーだ。さらに、こうした銀河群が集まったものは「銀河団」と呼ばれる。

雲のカルマン渦

Photograph by Jeff Schmaltz, LANCE/EOSDIS Rapid Respons/NASA Earth Observatory
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 スペイン、カナリア諸島から「カルマン渦」を描く雲。 カルマン渦は液体(この場合は雲)が障害物にぶつかると、その後ろ側に形成される。 つまり、火山島のカナリア諸島が雲の邪魔をしているわけだ。

巨大クレーター

Photograph by NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute
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  土星の月、テティスには大きな「えくぼ」(右)がある。アフリカ大陸ほどもあるこの巨大なクレーターを宇宙飛行士らはオデュッセウスと命名した。

文= Jane J. Lee/ 写真= Mallory Benedict/訳=キーツマン智香

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