ネパール余震、今後も活発な地震が続く可能性

さらに強い揺れにも警戒とUSGS

2015.05.13
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余震で避難する人々。マグニチュードは7.3と推定された。(Photograph by Metin Aktas/Anadolu Agency/Getty Images)
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 ネパール東部で12日、マグニチュード7.3の地震が起こった。多数の死者が出ているほか、地すべりも発生しており、この地域が世界有数の地震発生地域であることを知らしめた。

 米国地質調査所(USGS)では今後も余震が続く可能性があるとみており、ここ数週間のものより強い揺れになることもあり得るとの見方だ。ある箇所で地震が発生すれば、隣り合った断層にストレスを加える原因になるため、地震がさらに地震を呼ぶことは珍しくない。

 USGSによれば、マグニチュード推定7.3という12日の地震は、先月25日に発生した大地震以降の数十回の余震の中でも最大だという。この余震で少なくとも68人が亡くなり、数千人が負傷した。

4月の地震で破壊された断層で

 今回の余震は震源の深さが約15キロと推定される。USGSによると、沈み込むインドプレートと、その上に載っている北のユーラシアプレートの境界を示す主ヒマラヤ断層に沿って衝き上げが起こったのが原因と考えられるという。

NG STAFF
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 12日の余震は、マグニチュード推定6.3の余震から間もなく発生した。USGSによれば、強い余震が発生したのは現地時間の正午。ネパール、コダリから南東に18キロ、カトマンズから南東に76キロの場所で起こった。

 この地点は、4月25日に大地震が起こった地点よりも150キロ南東にある。25日の大地震では8000人以上が死亡し、このときの地震のエネルギーは(12日の余震の)5.6倍を超す。ネパールでは、マグニチュード6を超える地震が過去100年で4回起こっており、大きな地震はそれ以前から多く発生している。

 カリフォルニア大学リバーサイド校の地震学者デビッド・オグルズビー氏は、「この余震は4月に破壊が起こった断層の東端に沿って発生しています」と説明する。

 オグルズビー氏はこの仕組みを、シャツを引き裂く動作にたとえた。「シャツに裂け目を作ってからもう一度着たら、新しい裂け目は最初の裂け目の端に最もできやすいはずです」。

12日の余震で壊れたカトマンズの建物跡を、USAIDの救助隊員が捜索する。(Photograph by Niranjan Shrestha, Assocaited Press)
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氷河湖決壊のおそれも

 つまり、この地域ではさらなる余震、あるいは新たな地震に見舞われる可能性がある。しかし、原因は非常に複雑なため、発生しうる地震の規模や確率は専門家でも予測できない。

 ネパールでは間もなくモンスーンの季節が始まる。今回の揺れによって山の斜面が不安定になっている場合、今後さらに地すべりが起こるかもしれないとオグルズビー氏は懸念している。また、高山にある湖が自然のダムのようにかろうじてせき止められているツォ・ロルパ氷河湖などが、決壊し洪水を起こす危険性もある。

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文=Brian Clark Howard/訳=高野夏美

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