幻の「4重虹」、写真はホンモノ?

ネットで話題の4本虹の写真について、専門家に聞いてみた

2015.05.08
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ニューヨーク州の鉄道駅で撮影された4本虹の写真がインターネットをにぎわせた(4月21日撮影)。(PHOTOGRAPH BY AMANDA CURTIS, NINETEENTH AMENDMENT)
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 インターネット上に投稿された4本虹の写真が話題になっている。

 話題のこの写真は、通勤途中のアマンダ・カーティスさんが、ニューヨーク州ロングアイランドにあるグレンコーブ駅で撮影し、インターネットに投稿したもの。SNSにはこの写真を疑うコメントもあるが、4つの虹が接近して現れる可能性は十分にあると専門家は言う。

「ただしこのケースは、2重虹が裏写りする形で見えています」と述べるのはメリーランド州アナポリスにある米国海軍兵学校の気象学者、レイモンド・リー氏だ。明るい方のペアが主虹と副虹(2次虹)で、その上方に見える薄い方のペアは、撮影者の背後にある広い水域が反射した日光によってできたものだという。撮影場所の近くにあるオイスター湾かヘムステッド湾によるものだろうとのこと。

 2つの2重虹と、真の「4重虹」は異なる。本当の4次虹や3次虹が出現するのは非常に珍しく、科学的に確認されたことは、1700年以降わずか4、5回しかない。

 虹は、大気中の雨滴に入射した日光が反射されて発生する。最初に反射した日光が再び反射されたものが副虹だ。

 4次虹は、雨滴に入射した日光が4回反射されてできるもの。入射するたびに光量が減衰するため、3次虹や4次虹はきわめて薄くなる。また、3次虹、4次虹の出現には、直射日光と大雨という条件がそろわなければならない。「集中豪雨と同時にたまたま雲に小さな穴が開けば、見られる可能性はあります」(史上初めて撮影された4重虹の写真はこちら:「初の撮影成功、4次虹の条件解明」 )。

 さらに、4次虹は主虹と副虹の反対側に形成されるため、太陽のある方角に出現する。「これまでに観測された3次虹、4次虹と比較すると、(今回撮影された4つの虹を4重虹と呼ぶには)虹が同方向の狭い範囲に集まりすぎています」とリー氏は述べている。

文=Jane J. Lee/訳=堀込泰三

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