春の訪れとともに、米国人の心は野球に浮き立つ。そこでナショナル ジオグラフィックでは、開幕シーズンにあたって、この感動的なスポーツを象徴する写真を厳選して紹介する。

 野球はプロリーグのあるキューバやカナダ、日本ではもちろん、世界中で愛されているが、やはり米国での人気は圧倒的だ。そして、こんなにノスタルジックなスポーツはほかにないだろう。ニューヨーク州クーパーズタウンにある米国野球殿堂博物館のジェフ・アイデルソン館長は「野球は時代を超越し、200年以上も世代間の絆を深める役割を果たしてきたのです」とその魅力を語っている。

 野球には、ただ投げて、打って、走るだけではない何かがある。スポーツコラムニストのマイク・バーニクル氏はこう記している。「9イニングの間に繰り広げられるのは、人生そのものだ。そこではヒットを打ち、疾走し、そしてエラーもする。フィールドに立った選手たちが、それぞれのプレーを見せる。彼らがエラーというミスを犯せば、誰もがそれを目撃する。それでも彼らは、やるべきことをやる。再びバッターボックスに立ち、スイングを続けるのだ」

最高のおもてなし

Photograph by Ted Spiegel, National Geographic
Photograph by Ted Spiegel, National Geographic
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 カンザスシティでファンにサインするジョージ・ブレット(1976年撮影、当時23歳)。女性シンガー、ロードのグラミー賞受賞曲『ロイヤルズ』は、ブレッドからインスピレーションを得てつくられた。70年代、80年代、90年代と、3つの年代にわたり首位打者を記録したのは、メジャーリーグ史上ブレットしかいない。

バット工場

Photograph by Edwin L. Wisherd, National Geographic
Photograph by Edwin L. Wisherd, National Geographic
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 ルイビルスラッガー社のバット工場(1929年撮影)。1884年からアッシュ材を用いたバットを生産しているが、最近では気候変動のあおりを受けている。温暖化で木に寄生する甲虫が繁殖し、アッシュ材の原木林に深刻な被害をもたらしているのだ。

優れたバッター

Photograph by Dean C. Worcester, National Geographic
Photograph by Dean C. Worcester, National Geographic
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 フィリピンの野球風景(1913年撮影)。同年米国を訪れたフィリピン選手らを、ワシントン・ポストは「平均的な米国人選手よりも優れている」と評した。