噴気もうもうたる「地獄」の恵み

2016.11.29
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- DECEMBER 2016 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

噴気もうもうたる「地獄」の恵み

 谷のそこかしこから、もうもうと白い噴気が立ちのぼる。「数多くの噴気孔が連なるこの地区は“地獄の谷”と呼ばれている。手前には、その光景に驚嘆する2人の人影が小さく写っている」という説明とともに、1936年4月号に掲載された一枚だ。


 写真は北海道登別市の地獄谷だが、全国に110にものぼる活火山がひしめく日本には、ここ以外にも、宮城県(鬼首温泉)、神奈川県(箱根・大涌谷の旧称)、長野県(地獄谷温泉)、長崎県(雲仙温泉)など、各地に同じ名をもつ谷がある。


 登別の温泉は、硫黄泉、塩化物泉、含鉄泉、ラジウム泉など多彩な泉質の湯が、1日に約1万トンと豊富に湧き出る。日露戦争の後、傷病兵の保養地に指定されたことで名をはせ、全国から湯治客が集まるようになった。


写真=W. ROBERT MOORE/NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE

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