地球温暖化の影響を受け、キクイムシが北米西部で猛威を振るう。マツが枯れる被害はさらに広がるのか。シリーズ「気候変動 瀬戸際の地球」の第2回。

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気候変動 瀬戸際の地球 消える北米の森

地球温暖化の影響を受け、キクイムシが北米西部で猛威を振るう。マツが枯れる被害はさらに広がるのか。シリーズ「気候変動 瀬戸際の地球」の第2回。

文=ヒラリー・ロズナー/写真=ピーター・エシック

 北米大陸の西部全域で、何十万平方キロという森が枯れる運命にある。米国コロラド州では、山腹全体がさび色に変わった地域もある。体長5ミリほどの小さな甲虫、アメリカマツノキクイムシにやられて、マツの木がほぼ壊滅したのだ。カナダのブリティッシュ・コロンビア州の被害はさらに甚大で、ここ15年の間におよそ18万平方キロものマツの森が被害を受けている。

 1990年代以降、北米の西部では24万平方キロ以上の森が被害に遭った。ブリティッシュ・コロンビア州では、異常発生が終息するまでにマツの成木の約60%が枯死するおそれがあるという。これは、木材にすれば10億立方メートル分にもなる量だ。

温暖化でキクイムシの生息域が拡大

 そもそもアメリカマツノキクイムシが異常発生したのは気候変動の影響だった。人類は大量の二酸化炭素を排出して地球全体の温暖化を引き起こしたことで、このキクイムシが生息しやすい環境を広げたのである。
 気温の上昇と干ばつによるストレスで樹木の抵抗力が弱まったところに、気温の上昇によってキクイムシの数が急激に増え、生息域が一気に拡大した。

 北米のマツの森に、果たして未来はあるのだろうか。キクイムシとの戦いの、最前線を取材した。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2015年6月号でどうぞ。

編集者から

 北米の西部でマツ枯れがこれほど大規模に進んでいるとは知りませんでした。被害に遭った森は24万平方キロ以上で、これは日本の本州の面積よりも広い範囲です。枯れ木に覆われた雪景色の写真は衝撃的。被害の予測も難しく、対策も限られているとのことで、キクイムシが分布域をこれ以上広げないよう祈るばかりです。(編集T.F)

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