世界各地で起きた洪水の被災地を訪ね歩き、浸水により一変してしまった生活を記録した。

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水浸しの世界

世界各地で起きた洪水の被災地を訪ね歩き、浸水により一変してしまった生活を記録した。

文・写真=ギデオン・メンデル

 異常気象は近年、地球上の至るところで起きているようだ。温暖化との関連も指摘されている。だが、それが人々の生活に与えている影響は見えにくい。

 2007年、私は英国とインドという遠く離れた二つの国で、立て続けに起きた大洪水を撮影した。それ以来、洪水が残していった爪痕を記録している。二つの洪水がもたらした結果は対照的だったが、洪水に遭った人々が無力である点ではどちらも変わらない。その現実が犠牲者同士を結びつけているように思われて、私は深く胸を打たれた。

 その後、私はハイチやパキスタン、オーストラリア、タイ、ナイジェリアなど世界各地で起きた洪水の被災地を訪ね歩くようになった。ひとたび洪水に見舞われると、生活は大混乱に陥り、日常生活は停止する。

洪水被災者の苦しみと、やり場のない怒りを伝える

 私は深い水をかき分けて帰宅する被災者に同行し、浸水して一変してしまった住居で撮影させてもらうことが多い。被災者の多くは、自分たちを襲った災害や、政府のずさんな対応に腹を立てている。苦しい状況を世界の人々に見てほしい、その身に起きたことを伝えたい、と思っている人も多い。

 撮影には古い二眼レフカメラを使う。デジタルカメラの方が操作は簡単だが、ざらついたフィルム写真の質感や面倒な手順が、この場にはふさわしく感じられる。

 昔からさまざまな文化で、洪水は人間の無力さを思い知らせる破壊力のたとえとして使われてきた。異常気象が増えていくにつれ、聖書に出てくるような大洪水も現実のものとなりつつある。

※この続きは、ナショナル ジオグラフィック2015年4月号でどうぞ。

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