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日本の百年

- SEPTEMBER 2019 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

船から煙が上がっている理由

 漁船から立ちのぼる煙。その下には火。男性が板を駆け上がっているようにも見える。もしかして、船が燃えているのだろうか?


 実はこれ、木材を食べるフナクイムシを駆除するために、船底を火であぶる「船熮(ふなたで)」を行っているところだ。「バーナーを使う人もいるが、二神(ふたがみ) 島の古株は松葉を燃やした火にこだわっている」と、1972(昭和47)年5月号の特集「日本の村に暮らす」に書かれている


 二神島は瀬戸内海に浮かぶ、愛媛県松山市の島だ。特集の筆者ウィリアム・グレイブズと写真家ジェームズ・L・スタンフィールドは、都市化が進む日本で、伝統的な暮らしを営む村を記録しておきたいと、半農半漁のこの島を訪れた。二人は6週間にわたる長期滞在のなかで、夫婦で力を合わせて働くタコ漁師や柑橘(かんきつ)農家、棺桶(かんおけ)も作るという船大工を取材し、過疎化する二神島の実情を26ページにわたってレポートしている。


 グレイブズが1日の汗を流したのは、宿の女主人が薪(まき)で沸かした昔ながらの五右衛門風呂。お湯はいつも熱い。石川五右衛門のように釡ゆでになると恐れたグレイブズは、短時間で入浴を切り上げる。そんな彼に女主人は、「カラスの行水ね」と残念そうに言うのだった

写真:JAMES L. STANFIELD

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