ナショナル ジオグラフィック英語版1964年10月号より。写真: WINFIELD PARKS
ナショナル ジオグラフィック英語版1964年10月号より。写真: WINFIELD PARKS
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 ビルの間を縫うように走るのは首都高速道路。1964(昭和39)年10月号の特集「東京」に掲載された一枚で、詳しい場所は記事には書かれていないが、江戸橋ジャンクション付近を北東方向から撮影したものと思われる。写真の左奥から右奥へ走るのは都心環状線、川は日本橋川だ。

 江戸橋ジャンクションが開通した1963年は、翌年の東京オリンピックに向けて急ピッチで工事が進んでいた時期で、首都高はごく一部の区間しか開通していなかった。道路だけでなく、大型ビルも都内のあちこちで次々に建設されていて、「東京の中心部では街並みがほぼ毎週のように変わっている」と記事は伝えている。

 首都高は日本橋川のほか、そこに架かる日本橋の上も走っている。400年以上の歴史をもち、日本の道路網の起点となってきた名橋は、もう半世紀も高架に覆われたままだ。橋に立つと、上を行き交う車の音がひっきりなしに聞こえる。しかし2020年、老朽化が進む構造物の更新のために、日本橋周辺の首都高を地下化し、高架や橋脚を撤去する事業が始まった。日本橋が青空を取り戻すのは40年の予定だ。

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