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日本の百年

- MARCH 2019 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

雑貨の行商人、仙台の街角を行く

 ガシャン、ガシャン。バケツやフライパン、じょうろなど日用雑貨を満載したリヤカーが線路を横切ると、金物がぶつかり合って甲高い音を立て、後ろでほうきがぶらぶら揺れる。音や動きまでもが伝わってくる、臨場感あふれる写真だ。これは戦前の仙台市で、いわゆる「荒物」を売っていた行商人。げたを履いた足が荷台の向こうに見える。1936(昭和11)年4月号の特集「ニッポン人情めぐり旅」に掲載された一枚だ。


 「人口19万人だが、大半の日本の都市と同じように大きな建物がないので、駅から見ると村のように見える」と、特集の筆者ジョン・パトリックは描写している。しかし、この行商人や、自転車に乗って走り去る人、市電のものと思われる線路からは、活気に満ちた街角を想像せずにはいられない。仙台市はその後、街を焼け野原にした空襲や自然災害を乗り越え、人口100万人を超す東北最大の都市となった。


 人力で商品を運ぶ行商人の姿は今ではほとんど見かけなくなったが、車を使った移動型の販売やサービスは健在だ。東日本大震災の被災地では、食品や日用雑貨の移動販売が住民のニーズを満たしただけでなく、移動図書館が人々に笑顔や安らぎを与えた。

写真:JOHN PATRIC

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