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日本の百年

- FEBRUARY 2019 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

凍える冬に「あったか〜い」飲み物を

 粉雪が舞うなか、商店の前にずらりと並んだ飲み物やたばこの自動販売機。でもよく見ると、商品が2段、3段と配置された今の自販機とは違って、1段しか陳列されておらず、本体はどこか懐かしいデザインだ。英語版1980(昭和55)年1月号の特集「日本最後のフロンティア、北海道」に掲載された一枚で、看板の地図に書かれた商店の位置から、北海道東部の屈斜路湖の近くで撮影されたと思われる。


 「開発局の精力的な取り組みによって、日本でも最新の道路網がこの島の隅々にまで整備された」と写真の説明にある。おそらく写真家は、北海道の発展を物語る風景の一つとして撮ったのだろう。中央の自販機では「つめた~い」飲料と「あったか~い」飲料が同時に販売されている。こうした日本特有の「ホット&コールド自動販売機」が登場したのは1970年代半ばのことだ。以後、このタイプの自販機が主流になっていく。


 今や駅には、商品の画像をタッチパネルに表示するデジタルサイネージ式の自販機が並び、支払いも電子マネーで済ませられる時代。自販機はだんだんバーチャルになりつつあるが、凍えるような寒い日に買った缶コーヒーのぬくもりは、今でも現実そのものだ。

写真: MICHAEL S. YAMASHITA

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