- JUNE 2018 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

戦前の大規模スタジアム

 3万5000人収容のスタンドを埋め尽くした観客と天皇陛下が見守るなか、一糸乱れぬ体操を披露する女学生たち。1929(昭和4)年に開催された第5回明治神宮体育大会のひとコマだ。


 会場となったのは、かつて東京にあった明治神宮外苑競技場。国立競技場の前身に当たるスタジアムで、関東大震災に伴う工事中断を乗り越えて1924年に完成した。一周400メートルの陸上トラック、その内側にサッカーやラグビーもできるフィールドを備えた、後に主流となる設計をいち早く取り入れた。一方で、200メートルをまっすぐ走れる直線走路という、今では珍しい特徴もあった。


 この大会のサッカー競技は、現在の天皇杯全日本サッカー選手権大会の第9回に当たる。11月1日の決勝戦は初の天覧試合となり、関西学院大学の「関学クラブ」が法政大学と対戦。関学が前半1点、後半2点を挙げて3-0で快勝し、初優勝を果たした。


写真:ACME NEWSPICTURES INC