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日本の百年

- MARCH 2018 -

ナショナル ジオグラフィック協会 写真資料室から

戦争を乗り越えた 関門トンネルの工事

 岩盤がむき出しになった空洞で、4人が何やら話し合っている。これは、本州と九州を結ぶ関門トンネル(国道2号)の工事現場だ。1953(昭和28)年11月号に掲載された一枚。


 「1939年に本工事が始まったが、完成はまだ先だ」と写真の説明にあるように、着工から開通までの道のりは長かった。戦時下で資金や資材、労働力が限られるなか、まずは断面の小さな導坑(どうこう)を44年までに貫通させたが、終戦後に立ちはだかったのが、物価や賃金の高騰による予算不足だ。工事は遅々として進まず、坑内を維持するだけの状況が長く続いた。52年にようやく工事再開にこぎつけ、全長3461メートルの海底道路トンネルが開通したのは、58年3月9日のことだった。


 関門海峡には終戦前に開通した山陽本線の関門トンネルのほかに、今では山陽新幹線の新関門トンネルや高速道路の関門橋も建設され、連絡船も運航されている。開通60周年を迎える国道トンネルでは、1日に3万台近い車が行き来する。道路の下を通る人道は、海峡を歩いて渡れる海底トンネルとして観光スポットにもなっている。


写真:J.BAYLOR ROBERTS

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