• 8月26日 炎に包まれた森林
    米国 ラッセン国有林
    2021年、カリフォルニア州で発生した山火事の消火に当たる消防士。数カ月続いたこの火災は約40万ヘクタールを焼き尽くした。近年、北米西部で森林火災の頻度と規模が増しているのは、気候変動による高温と乾燥が草木の水分を奪い、燃えやすくなっていることが一因だ。解決策の一つが、野焼きの導入範囲を広げること。管理された状態で林床の落ち葉や茂みを焼いておけば、火災が起きても火が燃え広がりにくくなるという。(写真 = リンジー・アダリオ)

  • 3月23日 サバクトビバッタの強襲
    ケニア レワ野生動物保護区
    2019年から21年にかけ、サバクトビバッタの大群が東アフリカ一帯の作物を食い荒らし、数百万人が飢餓の危機にさらされている。猛烈なサイクロンが降らせた大量の雨によって、繁殖に最適な環境が生まれたことが背景にある。気候変動によってエルニーニョに似た現象が起き、東アフリカ沖の西インド洋に暖かい海水が送り込まれてサイクロンが発生しやすくなったのだ。「アフリカの北東部では、今後もバッタの大量発生が起きるでしょう」と、国連食糧農業機関(FAO)の専門家キース・クレスマンは話す。(写真 = デビッド・チャンセラー)

    サバクトビバッタを駆除するために、2020年と21年で200万ヘクタールを超えるエリアに殺虫剤が散布された。 ̶ FAO

  • 4月22日 水浸しの家で暮らす
    インドネシア プルウォサリ
    中部ジャワ州の北部沿岸に暮らすサリとヨセプが、床上浸水した自宅でテレビを見る。一帯は高潮によって定期的に冠水し、地盤沈下と海面上昇で2013年以降に3000ヘクタールを超す土地が失われた。二人は建設作業員で、西ジャワ州から移り住んできた18年当時は、こうした状況に驚いていたが、もう慣れたと話す。19年に発表された研究では、現在2300万人が暮らすこの地域では、50年までに毎年、洪水に見舞われると予測されるという。(写真 = アジ・スティヤワン)

    ”生命と財産が海面の上昇によって脅かされても、この土地の人々は順応してきました” ̶ アジ・スティヤワン(写真家)

  • 1月13日 温暖化に順応する
    南極 ネコ湾
    クジラの脊椎骨の周りに巣を作る南極半島のジェンツーペンギン。骨は一帯で捕鯨がさかんだった頃の名残だ。南極の冬の気温は1950年から6℃も上昇した。世界全体の平均の5倍以上の数字だ。海氷の季節は以前より約3カ月も短くなった。沖へ出てオキアミを捕り、海氷に依存して生きるヒゲペンギンやアデリーペンギンは個体数を減らしている。だが順応性の高いジェンツーペンギンは、氷の消えた海岸や海域で順調に繁殖し、個体数は1980年代の6倍に増えた。(写真 =トマス・P・ペシャック)

    ”ざっくり言って、アデリーペンギンとヒゲペンギンがそれぞれ1羽減るごとにジェンツーペンギンが1羽増える計算です” ̶ トム・ハート(英オックスフォード大学の生物学者)

  • 4月27日 地上で解けて地下で凍る
    オーストリア ベルフェン
    全長42キロのアイスリーゼンベルト大洞窟に形成された氷。なかには1000年以上前の氷もある。天井の亀裂から雪解け水が滴り落ちる一方、暖かい空気が出ていくため、洞窟内の気温が氷点下に保たれている。アルプスの氷河のように、山奥にある氷穴は温暖化に伴って解けているが、人気の観光地でもあるこの洞窟には3万トン近い氷があり、今のところ持ちこたえているようだ。洞窟の入り口に設けた扉や、暖かい空気を逃がす複数の大きな亀裂があるからかもしれない。(写真 = ロビー・ショーン)

    気候に関する楽観的な予測でさえ、2100年までにはアルプスの氷河の3分の2が失われると考えられている。

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