ベートベンに手による第九交響曲。日本では、年末、各地で喜びの歌（歓喜の歌）が歌われる。この風物詩のルーツをたどると意外なことがあった。
年末恒例の合唱曲は、2020年末、どのように歌われるのだろうか？
文＝RACHEL NG／訳＝北村京子
ギャラリー：年末の日本の風物詩 ベートーベン第九の合唱、写真5点
2006年2月、東京の会場でベートーベンの交響曲第九番「歓喜の歌」を合唱する5000人のアマチュアの歌い手。同胞愛と調和をテーマとしたこの曲を合唱することは、日本では長い間、年末の風物詩となってきた。（PHOTOGRAPH BY TOSHIFUMI KITAMURA, AFP/GETTY IMAGES）
1882年制作のルートビヒ・バン・ベートーベンの版画。ベートーベンの交響曲第九番は100年前、日本にいたドイツ人捕虜によって初めてアジアで演奏された。（ILLUSTRATION BY GETTY IMAGES）
第一次大戦中、日本で捕虜となっていたときに撮影された祖父のヘルマン・ハーケ氏の写真を手に取るスザンネ・ハーケ氏。ヘルマン氏らドイツ人捕虜は、1918年、徳島県の坂東町（現鳴門市）の捕虜収容所で、ベートーベンの交響曲第九番を演奏した。（PHOTOGRAPH BY SILAS STEIN, PICTURE ALLIANCE/GETTY IMAGES）
日本で年末に行われるベートーベンの「歓喜の歌」の合唱には、全国各地の歌い手たちが参加する。写真は2008年、東京で撮影。（PHOTOGRAPH BY TORU YAMANAKA, AFP/GETTY IMAGES）
東京タワーへと伸びるように見えるライトが、東京・六本木のけやき坂通りを彩る。日本では、こうした装飾や合唱など、西洋式のクリスマスの習慣が数多く取り入れられている。（PHOTOGRAPH BY WAYFARERLIFE PHOTOGRAPHY, GETTY IMAGES）
