時代を超え、人は慰めと光明を求めて世界の果てを目指してきた。新石器時代には、何本もの巨大な石柱を並べて立てた人々がいた。祝祭や儀式のために、数トンある巨石が150キロ以上も運ばれたのだ。6世紀ごろには、苦行を求める修道僧たちが世俗を離れ、海からそびえ立つ岩だらけの島を目指した。その後数世紀にわたり、天国に近づこうとした他の修行者たちも、切り立った断崖にしがみつくかのような修道院を建てた。(参考記事:「ストーンヘンジの石柱、採石場を特定、研究発表」

 多くの先人が歩いた道を、今ではあらゆる宗教の観光客がたどっている。神秘的な土地を訪れた人は時代をさかのぼり、過ぎ去った文明の謎や遺物を探って回る。フランスのピュイローラン城など、かつての山上の要塞はハイカーが目指す頂になった。一方、巡礼者はギリシャのアトス山などの修道院で一夜の宿を請い、俗世とのつながりを断つ秘訣を修道士から学ぶ。夏至には、世界中から1万人以上がイングランドに集まり、新石器時代の祖先が通った道をたどる。そしてストーンヘンジとエーブベリーにある聖なる石の輪の中で、朝日を浴びながらダンスとドラムに酔う。(参考記事:「ギャラリー:荘厳で華麗 世界の聖地を彩る38の宗教建築」

 こうした精神的・歴史的な地は、今も私たちの想像力をかき立て、尽きない魅力をあらためて教えてくれる。石で造られたヨーロッパの聖地から、私たちのお気に入りを22カ所紹介しよう。

文=CHRISTINE BEDNARZ、写真=HARTMUT KRINITZ/訳=高野夏美

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