• レグジラビーチ(モロッコ)
    モロッコ南西部、シディイフニ近くのレグジラビーチにある、海に突き出した赤い岩のアーチ。その2本のうち1本が、2016年、巨大な崖の重みに耐えかねて崩れ落ちた。さび色に彩られたこの「隠れ家」的なビーチは、夕日の美しさで知られていた。この場所によく似た景色は、ジュラ紀の赤い離れ岩が浮かぶ英デヴォン州ラドラン・ベイで見られる。(PHOTOGRAPH BY ZZVET, GETTY IMAGES)

  • ジェフリーマツ(米カリフォルニア州)
    ヨセミテ国立公園のセンチネルドームの上で、立ち枯れて風に吹かれていたジェフリーマツ。写真家アンセル・アダムスが撮影して有名になったこのマツは、2003年についに倒れた。絶景が望めるセンチネルドームの頂上には、木はこれ1本しか生えていなかった。1860年代にはすでにガラス乾板写真の被写体になっていて、世界で最も多く写真に撮られた木だとも言われる。(PHOTOGRAPH BY HARALD SUND, GETTY IMAGES)

  • アズール・ウィンドウ(マルタ)
    何千回もの嵐が、マルタ共和国ゴゾ島にそびえる石灰岩の崖を削ってアズール・ウィンドウを作った。だが、これを崩壊させたのはたった1度の嵐だった。同国でも有数の名勝地だったドゥエイラ湾のアズール・ウィンドウは、2017年3月に崩壊した。日光浴を楽しみながら海に突き出た見事なアーチが見たいなら、フランスはノルマンディ地方エトルタの白亜の断崖に行くとよい。引き潮のときには、巨大な「アヴァルの門」の下を歩くこともできる。(PHOTOGRAPH BY JIN YU, XINHUA/REDUX)

  • 死海(イスラエル、ヨルダン、ヨルダン川西岸地区)
    塩分濃度が非常に高い死海は、まだ完全になくなってはいないものの、急速に縮小を続けている。ここ数年間、湖面は毎年1メートル弱ずつ低くなった。死海の岸辺は、地球上で最も海抜が低い場所なので、湖面が下がると同時に、海抜の最低記録を更新していることになる。(PHOTOGRAPH BY NICKOLAY V, GETTY IMAGES)

  • ヒラリーステップ、エベレスト(ネパール)
    2017年5月末、エベレストの頂上は少しだけ登りやすくなっていたことがわかった。頂上まであと60メートルという場所にあった巨大な岩が姿を消したのだ。この場所は「ヒラリーステップ」と呼ばれる難所(ここを「エベレストの最難関の一つ」と呼んだエドモンド・ヒラリー卿にちなんで名付けられた)。専門家らは、2015年のネパール大地震で崩れたのではないかとみている。同じ7大陸最高峰の一つ、タンザニアのキリマンジャロ山にあるバランコウォールもかなりの難関だが、ヒラリーステップよりは攻略しやすいといわれている。(PHOTOGRAPH BY BRADLEY JACKSON, GETTY IMAGES)

  • スリム川(カナダ)
    2017年春、カナダのユーコン準州を流れる川が、たった一晩と思えるほどの短い時間で消滅した。その原因は巨大なカスカウォルシュ氷河が後退し、それまでスリム川に流れ込んでいた雪解け水が別の川に流れるようになったことだ。科学者らはこれを、現代初の「河川争奪」の事例と見ている。この変化により、ユーコン最大の湖の縮小も起こっている。アラスカハイウェイ1号線沿いやクルアニ国立公園からは、クルアニ湖の湖岸が後退している様子を確認できる。(PHOTOGRAPH BY ALAN MAJCHROWICZ, GETTY IMAGES)

  • カイムビーチ(米ハワイ)
    ハワイ、カイムビーチの黒砂海岸と約150軒の住宅は、1990年代初頭、ゆっくりと移動を続ける溶岩流がカラパナ村を飲み込んだときに姿を消した。キラウエア火山は現在も噴火を続けており、ハワイ島の土地をこれまでに約2平方キロも増やしている。パホアから出発するツアーボートに乗れば、溶岩流の先端を見に行くことができる。(PHOTOGRAPH BY DOUGLAS PEEBLES, GETTY IMAGES)

  • ウォールアーチ(米ユタ州)
    アーチーズ国立公園の「ウォールアーチ」は、自立した2本の支柱の間を、長さ約21メートルのほっそりとしたエントラーダ砂岩がつなぐ構造をしていた。しかし、2008年8月上旬のある夜、崩壊した。キャンプをしていた人たちによると、空は晴れているのに雷鳴のような音が聞こえたという。同公園ではほかにも、長さ15メートルのがっしりとした岩の橋「ヴァルティーアーチ」など、数多くの繊細な岩の造形が見られる。(PHOTOGRAPH BY SHEARMAN, GETTY IMAGES)

  • ソロモン諸島
    海抜の低い太平洋の島々は、海面上昇の影響を受けている。2016年には、ソロモン諸島の5つの島が海に飲み込まれた。次に沈むのは、近くのヌアタムブ島と見られている。ゆっくりと水に沈むこの島は、すでに居住可能な土地の半分を失い、住民たちもここを離れている。(PHOTOGRAPH BY LONELY PLANET IMAGES/GETTY IMAGES)

  • ラーセンC棚氷(南極)
    南極のラーセンC棚氷を直接目にしたことのある人は少ないだろうが、2017年7月、デラウェア州ほどの大きさの氷が南極海に流れ出る瞬間は、人工衛星に捕捉されていた。氷山の分離は過去に何度もあったが、これほどの規模のものは珍しい。(PHOTOGRAPH BY NASA/REDUX)