新型コロナで通常の練習ができなくなり、チアリーディング・チーム「サンシティ・ポム」のメンバーは、屋外でフラフープを練習している。引退後のアクティブな暮らしをコンセプトとするサンシティでは、他にも多くのクラブやチームがある。（Photograph by Kendrick Brinson）

空から見たアリゾナ州サンシティ。55歳以上の人々がアクティブに生活できるコミュニティーとして1960年に誕生した。（Photograph by Kendrick Brinson）

住民に自宅待機を呼びかけるセント・クリストファー米国聖公会教会の掲示板。パンデミックの影響で、3月からサンシティ内の教会やレクリエーションセンターは閉鎖されている。（Photograph by Kendrick Brinson）

2014年10月、サンボウル円形劇場で行われたフリートウッド・マックのコピーバンド「ベラ・ドンナ」のコンサートに集まった住民たち。（Photograph by Kendrick Brinson）

2017年10月、サンシティで行われたピックルボールの試合。競技施設の閉鎖後、ピックルボールクラブのメンバーは、教会の駐車場に簡易型ネットを設置して、屋外で競技を続けている。（Photograph by Kendrick Brinson）

「ピックルボールは病みつきになるの」とリンダ・スカッグスさんは言う。夫のジェフさんもピックルボールに夢中で「ピックルボールができないと、落ち着かないのよ」と言う。彼は「ドス・ブーマーズ」という二人組バンドのメンバーでもあり、近所の人を招いて戸外でコンサートを開いている。（Photograph by Kendrick Brinson）

定員1480人のサンボウルも3月から静まり返っている。来年1月には暫定的に再開する予定だが、その際も、観客を分散させるため、入場者を半数に制限し、上演回数を2倍にする方針だ。（Photograph by Kendrick Brinson）

2013年12月、ウォーミングアップをするソフトボールチーム。サンシティには30以上のソフトボールチームがある。（Photograph by Kendrick Brinson）

テット・ダグラスさんは、サンシティに移り住んだ1990年にソフトボールチームに加入し、それ以来、シーズン中は毎週2試合に出場してきた。92歳になって、今年2月に試合からは引退したが、今でも週に4回は練習を欠かさない。ソフトボールチームの活動は、最近になって、ソーシャルディタンスの確保とマスク着用という新しいルールを設けて再開された。（Photograph by Kendrick Brinson）

パンデミック前のサンシティ・ポムは、3時間の練習を週に2回行い、シーズン中には12のパレードと50のショーで演技を披露していた。（Photograph by Kendrick Brinson）

ペギー・パーソンズさん（79）はサンシティ・ポムの副会長で、チームに参加するためにサンシティに引っ越してきた。自宅待機中に2つの小説を書き上げ、そのひとつはすでに出版された。（Photograph by Kendrick Brinson）

サンシティ・ポムの会長、ジェリー・ブラドックさん（73）は、来年までチームの練習はできないと考えている。伝染病専門看護師だった彼女は、パンデミック中、ボランティアとしてロサンゼルス公衆衛生局でコンサルティング業務に携わってきた。（Photograph by Kendrick Brinson）

現在、ブラドックさんとパーソンズさんが率いているサンシティ・ポムは、1979年に結成された。サンシティの女性ソフトボールチーム「セインツ」の試合に観客が集まらなかったことが発端だ。「だれも観戦に来てくれなかったのです。そこで、チアリーダーが必要ということになりました。その効果はてきめんでした！」とジェリーさんは話す。（Photograph by Kendrick Brinson）

「サンシティ・スクエアーズ」はスクエアダンスとラウンドダンスを楽しむクラブで、メンバーは60人を超える。パンデミック前には、週に2回集まっていたが、3月以降、皆で踊ることはできなくなった。（Photograph by Kendrick Brinson）

サンシティ・スクエアーズの会長、マリリン・リッチリングさんと夫のジョンさん、サンシティの自宅前で。ふたりは35年前にダンスフロアで出会った。「当時の私は離婚したばかりで、ダンスレッスンではいつも男性が足りないと聞いていたのです」とジョンさんは振り返る。「その時、マリリンがやってきて、その夜のダンスのパートナーはいるかと尋ねたのです」（Photograph by Kendrick Brinson）

2013年12月、2日間にわたるローン・ボウリングのトーナメント、サンシティのレクリエーションセンター近く。（Photograph by Kendrick Brinson）

サンシティの自宅前に立つジョン・スチュアートさん（84）。妻のドーラさん（80）と23年間ここに住んでいる。スコットランド出身の夫妻は全米ローン・ボウリング・トーナメントで優勝し、米国でローン・ボウリング部門の殿堂入りを果たした。「夫婦で殿堂入りしたのは私たちだけだろう」とジョンさんが言えば「生きているのもね」とドーラさん。（Photograph by Kendrick Brinson）

2010年、12月、アーティスティックスイミング・チーム「サンシティ・アクア・サンズ」が、レイクビュー・レクリエーションセンターの赤いカーペットをプールへ向かう。（Photograph by Kendrick Brinson）

2017年、サンシティのレクリエーションセンターでウォーターバレーボールを楽しむ住民たち。コミュニティーには7つのレクリエーションセンターがある。パンデミック前、このチームは週に3回、試合をしていた。（Photograph by Kendrick Brinson）

トレイシー・シェンクさん（57）は、2019年5月に、コロラド州の州都デンバーからサンシティに移り住んだ。「55歳の時、デンバーに住んでいましたが、60歳になってもこんな大都会で暮らすなんて考えられないと思ったのです。私には、働いて、人間関係を築いて、死んでいける場所が必要でした」。彼女は現在、サンシティのイベントや娯楽のコーディネーターを務め、ウォーターバレーボールチームの一員でもある。（Photograph by Kendrick Brinson）

パープル・ウッズさん（78）はダンスが生きがいだと言う。パンデミック前には、サンシティのダンスクラブで週に4回踊っていた。「そのために、ここに引っ越してきたのよ。2005年にがんを患った時は、化学療法を受けるのは構わないけれど、治療後に踊れなくなるなら生きていたくない、と思ったわ」（Photograph by Kendrick Brinson）

モンテ・ハーグさんの葬儀で、風船を空に飛ばす遺族と友人たち。ハーグさんは2000年にサンシティに移り住んだが、2010年12月、飛行機事故で亡くなった。（Photograph by Kendrick Brinson）

ロレッタ・チャップマンさん（66）。1日に4回、ゴルフカートで愛犬のバスターとバビーを散歩させている。パンデミックでも彼女の生活に大きな変化はなく、食材の買物の際にマスクを着用することぐらいだという。（Photograph by Kendrick Brinson）

サンシティの住民の多くは、自宅待機期間を最大限に活用しようと努めてきた。「自宅待機が苦痛だったとは全然感じていません」とリンダ・スカッグスさんは話す。「私はここの暮らしが好きです。この3年間で過去25年間より、もっと多くの友人ができました」（Photograph by Kendrick Brinson）