特集ギャラリー:南極半島 消える生命の氷(2018年11月号)

波に洗われた岩の先にそびえるのは、接岸して割れた海氷。南極半島では、氷が生き物にとっての生命線だが、大気や海の温暖化によって陸と海で氷の融解が進んでいる。PHOTOGRAPH BY KEITH LADZINSKI
カニクイアザラシは睡眠も出産も、クジラやヒョウアザラシから身を守るのも氷の上だ(左のアザラシには大きな傷痕がある)。しかし南極半島周辺の海氷は減少し、氷河から分離した写真のような氷塊が、貴重な休息場所になっている。カニクイアザラシは名前に反して、エビに似たオキアミを主に食べる。PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER
海岸近くで潜水する若いウの仲間。生まれて初めての挑戦かもしれない。南極半島沿岸では、ペンギン以外にも多くの海鳥が営巣し、食物を探す。PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER
すべりやすい氷の上に集まったアデリーペンギン。背後のポーレット島では、糞(ふん)が堆積した岩肌に数千羽が並ぶ。南極半島西岸のコロニーは、海水温の上昇とともに消滅しつつある。しかし半島北東端のこの場所は、風と海流のおかげで水温が低く保たれ、ペンギンの数も多い。PHOTOGRAPH BY PAUL NICKLEN
泥まみれのアデリーペンギンのひなが、体を振って水を飛ばそうとしている。南極半島西部では温暖化で降水量が増え、水気をはじく羽毛がまだ少ないひなは、ぬれたまま風に当たると体温を奪われて凍死する。また、巣が水に漬かると卵も死んでしまう。PHOTOGRAPH BY CRISTINA MITTERMEIER




