ゴリラが殺されたという情報が入ってきたのは豪雨の中だった。ライフル弾を何発となく撃ち込まれた母親の死体に、生後数カ月のゴリラがしがみついていた。血と雨が死体を囲うようにたまる中、彼女は母親の乳を吸おうとしていた。それが孤児ゴリラ「ンダカシ」との出会いだった。

語り・写真=BRENT STIRTON/聞き書き=DOUGLAS MAIN/訳=桜木敬子