• 海の生きものかと思いきや、この物体はトウジンビエという植物の根の断面。英ノッティンガム大学のディラン・ジョーンズ氏は、レーザーアブレーション技術を用いてこの画像を撮影した。レーザー光を当てて根の表面にある物質を放出させることで、植物の内部構造を露出させられる。(DYLAN JONES)

  • 琥珀の中に残された4000万年前のハエ、カの仲間。まるで飛んでいるようだ。太古の昔、北欧のバルト海地域で木の樹脂に包まれたまま固まってしまった不運な昆虫を、写真家のリボン・ビス氏が撮影した。(LEVON BISS)

  • 金とブロンズから造られた彫刻のように見えるのは、チョウの翅と鱗粉。このチョウは美しく青い翅で知られるモルフォチョウの一種ディディウスモルフォ(Morpho didius)。鱗粉に刻まれた微細な構造が、入ってくる光のうち一部の波長だけを反射することで、人間の目にはメタリックな青に見える。フランス人写真家のセバスチャン・マロ氏が撮影した。対物レンズの倍率は20倍。(SÉBASTIEN MALO)

  • 羽毛のような触角が2本突き出しているユスリカの仲間の頭部。エリック・フランシスコ・メセン氏が撮影した。派手な飾りの形はオスとメスで異なり、それぞれ別の周波数を聞き取っている可能性がある。この飾りの正確な目的はわかっていないが、よく似た飾りをもつカでは、近くのメスを見つけるのに役立つのではと考えられている。(DR. ERICK FRANCISCO MESÉN)

  • ハイビスカスの葯の先端に、鮮やかな黄色の花粉が不安定なバランスでのっている。撮影者は、写真家のギエルモ・ロペス・ロペス氏。葯はおしべの一部であり、花粉の生産と散布を担っている。対物レンズの倍率は10倍。(GUILLERMO LÓPEZ LÓPEZ)

  • 抽象アートのようなこの写真は、メノウという鉱物を拡大したもの。米ウィスコンシン大学のダグラス・ムーア氏が撮影した。結晶の大きさや、構造、組成の違いによって、この鉱物に特徴的な層が形成される。対物レンズの倍率は63倍。(DOUGLAS MOORE)

  • 花のつぼみの中には何があるのだろうか? プエルトリコ大学の生物学者ホセ・アルモドバル氏は、クレロデンドルム・パニクラツム(通称パゴダフラワー)のつぼみから花びらを取り除いてこの画像を撮影した。中から姿を現したのは、ひょろりと長いめしべと、まだギュッと丸まっているおしべだ。(JOSE R. ALMODOVAR)

  • 黒をバックに輝きを放つこの小さな半透明の甲殻類アルテミアはまだ生後4日。写真家のウォルド・ネル氏が撮影した。アルテミアの卵は長期保存が可能なため、観賞魚の餌などに利用される。(WALDO NELL)

  • 夢に出てきそうな顔だが、この生き物の好物は人間ではなくマンゴーだ。ゾウムシの仲間で、マンゴーシードウィービル(Sternochetus mangiferae)と呼ばれる。幼虫はマンゴーの巨大な種に入り込み、成虫になるまでその中身を食べて育つ。フランスの国際研究協力センターに所属するアントワーヌ・フランク氏が撮影した。(ANTOINE FRANCK)

  • 輝く宝石のようなこの石は、アフリカ南部のナミブ砂漠で採取された砂粒。豊富に含まれる鉄分が鮮やかな色を生み出している。写真家のシンペイ・ツァン氏が撮影した。対物レンズの倍率は10倍。(XINPEI ZHANG)

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