• 2020年9月5日、米カリフォルニア州ユカイパ近くのサンバーナディーノ国立森林公園を焼くエルドラド火災。記録的な熱波の中、山火事は激しさを増した。43℃を上回る気温や低い湿度と相まって、からからに乾いた草木に燃え広がった。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • エルドラド火災の延焼を遅らせるよう難燃剤を散布する飛行機。不規則に風向きが変わったせいで、火災は様々な方向に広がった。火は草木が生い茂る急斜面を駆け上り、炎は65キロ離れた所からでも見えた。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • 夜、標高1500メートル近い山間にあるオークグレンに向かう火。住民には避難命令が出され、リンゴ園などが脅威にさらされている。9月6日、米カリフォルニア州森林保護防火局は、ある家族が赤ん坊の性別を発表するパーティーで使用した発煙装置が出火原因だと発表した。コロナ禍の中でパーティーを開き、熱波で乾燥している中で危険な発煙装置を使って失火した人たちに対し、世間からは激しい怒りの声があがった。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • カリフォルニア州のあちこちで森林火災が発生した結果、消防士や資材は分散し、手薄になった。9月5日、エルドラド・ランチ・パークの火災には消防航空機が使用されたが、160キロ以上南に離れたサンディエゴ近くで起きたバレー火災の消火活動をする消防士には、空からの支援がほとんどなかった。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • 9月8日正午の時点で、バレー火災の封じ込めはわずか3%で、ローソンバレー・ロード沿いの約70平方キロと複数の家屋が消失した。写真家のパリー氏は燃え盛る家を目撃したが、消防士はどこにもいなかった。一部の住民は避難を拒否し、同地域にとどまった。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • 米カリフォルニア州森林保護防火局のサンバーナディーノ消防隊の隊員。9月6日午後に撮影。酷暑の中、4時間睡眠で一日中活動し、エルドラド火災と闘っていた。灰にまみれ疲労の見える隊員たちは、延焼しないよう草木を切り払い防火線を作った。夕暮れ、カリフォルニア州森林保護防火局の消防車隊員は、消防航空機の支援を受けてオークグレン・ロードの北で消火活動を行った。爆発が起きて炎は高さ9メートルに達し、消防車がちっぽけに見えた。消防航空機で難燃剤をまき、ブルドーザーで防火帯を作った。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

  • 2020年9月6日、米カリフォルニア州ユカイパのサンバーナディーノ国立森林公園を焼くエルドラド火災。同地域全域の家屋や他の建造物が、脅威にさらされた。9月8日正午までの火災の封じ込めは16%にとどまり、火災は猛威を振るい続け、約43平方キロが消失したと推定されている。(PHOTOGRAPH BY STUART PALLEY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

 米国カリフォルニア州南部ユカイパで2020年9月5日に発生した大規模な森林火災の焼失面積は、40平方キロを超えた。出火の原因は、エルドラド・ランチ・パークで行われたパーティーで使われた発煙装置だという。週末、気温が43℃を超える中、火災は激しさを増した。

 米国時間の9月10日時点で、カリフォルニア全域の消防士が29件もの大規模な森林火災と闘っている。これは、そのうちの1つだ。今年これまでの森林火災は、1万2000平方キロ(東京都の面積の5倍以上)にも及ぶ。記録的な数字だが、森林火災シーズンは、あと4カ月もある。

 写真を撮影したのは、カリフォルニア州を拠点に活動する写真家で、州全域で100件近くの火災を撮影してきたスチュアート・パリー氏(原野消防士の資格も持つ)。エルドラド・ランチ・パーク火災による壊滅的な火災により、これまでに2万人以上が避難を強いられ、今なおこの地域を脅かし続けている。

文=AMY MCKEEVER/写真=STUART PALLEY/訳=牧野建志

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