ギャラリー:古代エジプト絵画はこうして描かれた、作品と変遷 15点 墓の装飾をするために壁の下処理をするエジプトの職人たち。漆喰を塗って表面をなめらかにし(左)、顔料を準備する(右下)。漆喰が乾いたらマス目を引き、原画をもとに絵を描く。(HERBERT M. HERGET/BRIDGEMAN/ACI) 古代エジプト時代の墓に描かれるのは、高貴な生まれの人ばかりではなかった。デイル・エル・メディナにある、ラムセス2世の時代(紀元前1279年~1213年頃)の彫刻家の墓には、棺に装飾を施す画家が描かれている。(UIG/ALBUM) エジプト、ハワラで見つかった紀元1世紀の器に残る顔料。(BRITISH MUSEUM/SCALA, FLORENCE) 王家の谷にある第19王朝のファラオ、セティ1世の墓を飾る絵画。この時代の作品の完成度の高さが見て取れる。柱に描かれているのは、ファラオのそばに立つ古代の闘いの女神ネイト。(ARALDO DE LUCA) 第19王朝時代(紀元前1292〜1190年)の、センネジェムという名の職人の墓に描かれた壁画。来世の畑で、夫婦が力を合わせて穀物を収穫している。(ARALDO DE LUCA) ネフェルタリの顔には陰影が付けられ、奥行きが表現されている。エジプト絵画にはあまり見られない手法だ。(ARALDO DE LUCA) 王妃の谷にあるラムセス2世の王妃ネフェルタリの墓の復元図。約3250年前に建てられたもので、「エジプトのシスティーナ礼拝堂」とも呼ばれる。来世に到達するために必要な魔術儀式を描写した大量の絵画が残されている。(ILLUSTRATION: 4D NEWS) テーベにある墓の壁に描かれた、来世での狩りの様子。墓の主は、紀元前1350年頃に生きていた第18王朝の高官ネバムン。(BRITISH MUSEUM/SCALA, FLORENCE) エジプトの指導者たちは、自らの墓を飾ってくれる腕の良い画家に気前よく資金を与えた。写真は、第19王朝の王妃で、後にファラオとして自ら統治したタウセルトのために作られた第2玄室。(ARALDO DE LUCA) 王家の谷にあるホルエムヘブ王の墓の未完のレリーフ。紀元前1292年頃。(DEA/SCALA, FLORENCE) 紀元前1332〜1319年頃に建造されたサッカラにあるホルエムヘブの墓。作業途中の作品から制作のプロセスが見て取れる。(AND W. FORMAN/BRIDGEMAN/ACI) 古代エジプトの画家が使っていたパレットと顔料。エジプトの職人たちは、写真にある玄武岩のような重たい石を使って顔料を砕いて混ぜ、絵を描くためのさまざまな色を作っていた。カイロ、エジプト博物館。(BRIDGEMAN/ACI) アマルナで見つかったレリーフ。王妃ネフェルティティが長女のメリタテンを抱きしめてキスをし、アテン神からの光の祝福が二人に降り注いでいる。(SCALA, FLORENCE) 漆喰の床の欠片に描かれた、リアリティあふれる絵。ハスとパピルスの中にいるカモが見える。(ERICH LESSING/ALBUM) アマルナの宮殿からの出土品。堅苦しい伝統的な王家の肖像画との著しい対照が見て取れる。幼い二人の王女が、カラフルな絨毯やクッションに囲まれて楽しそうにおしゃべりをしている。英オックスフォード、アシュモレアン博物館。(DEA/SCALA, FLORENCE)